第十三話 戦闘終結
その後……長く戦闘が続いた。魔王軍の物量に押され、いったん、村役場へ退却を余儀なくされた時もあったが、事前にこちらに向かっていた援軍の到着によって、結局、魔王軍は退却した。翔、恵理、勇の戦闘力は本当に高い。それに比べ、俺は……。学術の勇者のメリットは皆無だ。
魔王軍の撃退には成功したものの、こちら側の損害も大きかった。義勇軍や一般の村人にも死者が出た。どうしようもなかった、どうしようもなかったと自分を納得させようとするが、罪悪感を感じる。俺の弱さのせいで……。
負傷した兵士や村人の応急措置などの戦後処理が一段落すると、俺たちは、村役場の一室を休憩室として割り当てられた。当然のことながら、他の三人の勇者とその仲間も同室だ。
すると、いまだに話したことのなかった恵理が話しかけてきた。
「いままで一回も話したことがなかったけど……よろしく! 涼一さんだよね?」
「ああ、うん。しかし、強いね。俺なんか、全然」
「いやいや、結構、頑張ってたじゃないですか!」
謙遜だな……。
「仲間も四人もいて、いいよな。俺は一人だけだよ」
「え? 涼一さんは、なんか別動隊として先に出発したから、仲間は自力で集めるんじゃんなかったんですか?」
なるほど、王様はそう説明していたのか……。
「あ、ああ、そうなんだよ。でも、俺に人望がないから、なかなか集まらなくてね、ハハハ」
「へええ、それにしては……なかなか、かわいい子を見つけましたね」
アリエルのことをチラリとみながら、するどく斬り込んでくる恵理。初めて見たとき、意志が強そうに感じるという感想を抱いたが……なかなか、切れ者なのかもしれない。表情は……すこしふざけているように微笑んでいる、
「ええと、まあ、アリエルは……ちょっと、俺が助けてね」
「なるほどお、やり手ですね!」
あいかわらず、微笑みながら、なかなかなことを言ってくる。おとなしそうという印象は……外れたようだ。
これ以上話をつづけると圧倒されそうなので、いったん、話を切ると、俺は椅子に座った。ふと、翔のところを見ると、あいつは仲間と雑談しているようだ。ここでも相変わらず、話しかけには来ない。どんどん、悪い印象ばかりになっていく。俺を蔑むようにして見ていた目と涼しげな顔……一瞬、そう感じただけだが……
「おい、なに一人で考えてんだ?」
勇が話しかけてきた。勇にも、ちょっとあいつの印象をきいてみよう。
「なあ、翔って、どんなやつなんだ?」
「翔? ああ、あいつはちょっと人見知りでな……あんまり、俺も話しかけられたことないんだ。顔は、そういう性格な感じはしないんだけどな」
人見知りね……それは、本当なのか?




