閑話回想11 冷静沈着な瞳
ヒョウは光の入口をくぐり、無事現世に帰還していた。
ヒョウが現世の大地に降り立ったとき、ガスとクエスが目を覚ましていた。
ヒョウに視線が集中する。
そのときだった。
シエラ様が建屋の中から出てきた。無事におまじないの魔法をかけれたものとみれる。
ヒョウはさっき精神世界であったことを仲間とシエラ様にも話さなかった。
いっても、信じてくれる保証はなかったからだ。
「お父上の病が治るといいですね、シエラ様」
「そうね。精一杯やったから、後は魔法の効果を信じるだけね」
「病気を治す魔法ですか。回復魔法系のものですか」
「そうよ。細胞を活性化することができるのかしら。でも、魔法の病気、マジックヒートは直すのは無理ね。人間の身体ならまだともかく、魔法の病はね」
「あの、神官や僧侶、高等魔法を使う者たちがよくかかるという」
「そうよ、クエスよく知っていたわね。自分のキャパシティ以上の魔法力を使うと、魔法の熱によって、魔法の病気にかかるというものよ」
「シエラ様、馬車の準備ができております」
「ありがとう、ガス。ヒョウ、どうしたの、祠の建屋ばかりみて」
「いえ、何でもありません。結界がどのくらいのレベルの強さになっているか、確かめてみたくなって」
「どういうこと?」
「ここは神聖な場所ですが、もし、強力な魔物などに襲われて、耐えうることができるのかと、懸念していて」
「ふふ、ヒョウらしいわね。大丈夫よヒョウ、私なんか狙わないわよ。狙うなら王族を狙うはずよ」
「いえ、シエラ様も十分、要職です」
「そのときは、私を守ってね」
シエラはニコリと嬉しそうに言った。
ヒョウは少し視線を逸らし照れた感じだった。
隣にいたクエスが割って入ってきた。
「はい、俺たちが絶対にシエラ様をお守りします」
クエスの言葉を聞くと、シエラ様は一呼吸おいて皆の方を向き話し出した。
「とりあえず、帰りましょ我が家へ」
「はい」
クエスがそういうとガスが馬車の手綱を取った。
ヒョウは後ろの方で馬車に乗らず何かをずっと見ていた。
「ヒョウ、お前も馬車の中に入れよ」
「いや、俺は馬車の上にいる。もし、敵に襲撃されても対処できるように」
「お前らしいな。そこがお前のいいところかもな」
「何かあってからでは遅い」
ヒョウの顔つきは真剣だった。
さっきの夢魔の襲撃を考えると心配せずにはいられなかったからだ。
馬車の上に座り込んでずっと神経をヒョウは張り巡らせていた。
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