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閑話回想8 現れた魔界の魔剣士


大きな剣を肩に担いだ男は、力強く声音を吐き出した。

「け、どうした、魔族ガラギス、さっきの勢いはなんだ?」


「な、なにやつ?」

 ガラギスは動揺していた。相手が強いと悟ったのだ。男は、ふふんと不敵な笑みをみせた。


 そして、男は一歩前に出た。

「闇の魔剣士レヴェル・バイオレントだ。お前のエナジーを全てもらい受ける」

 レヴェルは剣の切っ先をガラギスに向けて挑発した。


 エリューは余りの怖さに、目を瞑っていたが、その目を恐る恐る、開けて戦闘を目の当たりにした。


 アリアが近寄ってきている。


「(あ、あたし生きてる? 一体どうしたの?)」


 レヴェルはエリューの後ろから、ゆっくりと余裕な態度で歩みを寄せ、エリューの前に出て、剣を構え直した。

「嬢ちゃん、後ろにいってな。俺がこの魔族を仕留める」


「ほざけ、こわっぱ!」

 ガラギスは切り落とされた両腕から、ファングブロウを発生させ、レヴェルの首を噛み切ろうとした。

 だが、相手も百戦錬磨だった。


「ふん、どうした? それが貴様の秘策か? てんで笑わせてくれるぜ。そんなのお見通しだ」


 そのときだった。


「ふはは、もらったぁ」

「ぐはぁ」

 なんと、ガラギスの口からファングブロウが出てきて、レヴェルの腹を食いちぎった。


 レヴェルは朦朧としている。


 それを見ていた、エリューに涙が浮かんだ。


 ガラギスは嘲笑った。傲慢な態度で。

「ははは、ざまぁみろ、ガラギス様に歯向かうからだ」


 いった直後に、やられたレヴェルの様子が変わった。

 透明になっていく。血が出てこない。


「バカは貴様だ。それは俺の幻影だ」

「なに?」

 その瞬間、幻影は消え、木の上にいたレヴェルがガラギスの頭上に舞い降りた。


 剣戟が一閃する。

「貴様のエナジーをもらう。覚悟しろ!」

 勝負は一瞬だった。

 レヴェルの剣が、ガラギスの肩から、腹まで縦の字に斬りこんだ。


 魔族の青い血が吹き飛んだ。

「ぐはぁ、こ、こんな馬鹿な。魔族が人間に負けるなどと」

 苦しそうな顔でガラギスはいうと血反吐を吐いた。レヴェルの剣を手で握りしめた。


「お前の言う、三途の川で、寝んねしてな。エナジー吸収!」


「ぐはあぁ」

 断末魔が木魂した。

なんと、ガラギスは一瞬で魔剣にエネルギーを吸われ、干物のように乾涸びてしまった。

 もう、森に魔族の甲高い声が響くことはなかった。


「ふぅ、使った分だけのエナジーが戻った。またこれで、長生きできるな」

 レヴェルは心臓を抑えながらいった。苦しそうな顔がエネルギーで笑みを取り戻した。


 そのとき、エリューとアリアが近づいてきた。


「あの、助けていただいてありがとうございます」

「礼には及ばん。少し、むしゃくしゃしてたんでな。それにさっきある所で力を使ってな、血を剣に吸われ、エナジーが欲しかったところだ」

「血を剣に吸われ?」

 エリューは不可解な面持ちをし、首を傾げた。


 隣にいたアリアは何か少しわかった表情をし、絶句していた。


 レヴェルは後ろを振り向いて剣を担いだ。

 そして、徐にしゃべりだした。

「俺は魔界に帰る。あばよ、天才魔法使い! どこかでまた会おうぞ」

 いうと同時にレヴェルの姿は消えた。


 ほんとにいたのかと、不思議に思うくらいに。


「あ、あれ? 消えた? 一体何だったの? 幻?」


「いえ、エリュー、あの人は実在よ。みて、あの人の技で木が全部真っ二つよ」

 アリアの言葉に、エリューもうなずいていた。

 自身を助けてくれた人は何らかの意図があって、地上界イシュタルにきていたのがエリューにもわかった。


 アリアが話し出した。

「恐らく、彼が持っていたのは、魔界に生息するといわれてる伝説の闇の魔剣アンタレスバロールよ。彼はその使い手なのかもしれないわ」

「それで魔界に?」


「わからないわ。だけど、運がよかったのよ。一歩間違えれば、あの魔族に殺されていたわ。さぁ、キリーのもとへ帰りましょ」

「うん、そうだね。パパの所に」

エリューとアリアは住んでいる村の方に歩きだした。


どこかで、またあの魔剣士と逢う時もくるかもしれない。

または戦う時も。

アリアは、エリューの成長が楽しみだった。レヴェルが言い残した言葉通り、天才魔法使いになるやもしれないと。


だが、魔王アガスラーマの大地の呪縛からは解放されなかった。


















☆☆

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連載は続けていきます。しばらくの間は閑話回想が続くかもです。

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作者なんとなくわかるのでうれしいです。

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