第百二十話 バラロサの猛攻
「小僧、ニミュエをどうする気だ? 答えによっちゃあ、ただじゃ済まさないぞ」
ファイの剣幕が変わっていた。
犯人は唾を吐き、睨み返してきた。
「どうもこうも、売り飛ばすだけだ。俺は機械士団バラロサの一員だ。ここらを仕切ってるんだぜ、あんたらの方が命危ないんじゃねーの」
「バラロサ?」「機械士団?」
ヒョウとウィードに動揺が一瞬うかんだ。
ファイも何かを察知していた。
「ほらよ、建屋の窓をみてみろよ、あんたら、死ぬぜ、銃の山だ」
犯人がそういうと、建屋一面の窓から、銃が飛び出ていた。
機械士団バラロサの人数は多い。ざっと見て三十人程度は見受けられた。
だが、ファイたちも一筋縄ではいかない面子だった。
ヒョウがニヤリと笑った。
「フン、笑止。銃などで仕留められるものなら仕留めてみろ」
「いったな、よし、撃てぇ!」
BANG!
勝負は一瞬だった。銃撃音が辺りに響き渡った。
「展開、ウィンドストーム!」
その瞬間、地面にぶつけていたウィンドブリッドを視点として、ウィードの術が展開した。突風が巻き起こって、無数の銃弾を力無きにし、地面に叩きつけた。
「な、なんだこの風は?」
「銃も風圧を受ければ、当たる前に全て力を失い地に落ちるな。僕たちを甘く見過ぎだ」
一瞬だった。ファイが犯人の懐に入り込んでいた。
魔剣を首に突き付けた。
「おい、小僧、ニミュエを解放しろ、さもなくば、お前の喉首を斬る」
「ひぃ、わかったよ、わかった。これが鳥かごの鍵だ。俺たちはお金がほしかっただけなんだ。殺す気はなかったさ」
そういい、犯人は、ファイに鍵を渡した。
「ニミュエ、大丈夫か、怖い想いしたな」
「ファイ―」
ニミュエがファイの頬っぺたに抱き着いた。
涙を浮かべていた。
「こわかったよー、ありがと、皆も助けてくれて」
「それにしても、あんたたち、何もんだ?」
犯人は手を挙げ、悔しそうに言った。
「俺たちはな、炎と氷と風の旅の剣士だ」
「炎と氷? 風? 旅の剣士? すまなかった、もうしないから命だけは勘弁してくれ」
「解放すれば、お前に用はない。それに、俺たちはお前の命を奪う気もはなっからないぜ」
ファイはいうと、剣を首から下げて助けた。
すると、犯人は急いでその場から離れた。
「俺は、バラロサの師団長ニスカだ。くそ、覚えてろよ」
「減らず口が過ぎるやろうだ」
「はは、ああいう子供も、困りますね」
ヒョウとウィードがたまったもんじゃないと、いった面持ちでいった。
ファイも困った顔をし、言葉を紡いだ。
「よし、どうにか、一件落着だ、みんな、飯屋メルフェンにいこうぜ」
「ご飯、ご飯♪ もう待ちきれなーい、お腹すいたーぁッ」
ニミュエに明るさが戻っていた。
そして、ファイたちは飯屋メルフェンに向かった。
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