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幻想怪物討伐組織  作者: 眼鏡 純
3話:『覚醒』
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Ex(ネット限定の話)

 世界の希望(ワールドエルピス)メカリア国本部ワトンシン洲基地。その内部にある、二十畳はあるであろう元帥室に、ある男性と女性の姿があった。


 「……少し休憩しようか。」

左胸に豪華な腕章を付けた軍服を纏い、白い整えられた髭を生やし、茶色の髪に金色の瞳をもつ貫禄のある六十代前半の男性が右肩を回しながら告げる。

「それでは紅茶をご用意します。」

訪問者用の席でパソコンを使用して仕事をしていた、ピシッとしたワインレッドのスーツを身に纏い、サーモンピンクの瞳に白色のショートヘアーの髪をもつ二十代後半の女性が、男性の休憩に合わせて席を立つと、手慣れたように紅茶の用意を始める。そして三分と経たずに、紅茶を高級なカップに入れて男性の前に置いた。

「流石は私が認めた秘書。今までの秘書とは動きが違うな。」

秘書の女性の手際の良さに、男性が満足そうに紅茶を啜る。

「お褒めの言葉、恐縮でございます。」

秘書は男性に頭を下げる。

「『クレセターリ』君、君は私の秘書についてから何年経った?」

男性がカップを持ちつつ、前に立つ秘書に質問する。

「三年です。」

クレセターリと呼ばれる秘書が質問に対して即答する。

「まだ三年しか経っていないのか。君の成長ぶりを見ていると、まるで十年私の秘書をしているようだ。」

男性が小さく口角を上げる。秘書も礼を言いながらニコッと微笑んで応えた。その時、クレセターリは男性の机の上にある書類の中に、十刃についての書類を発見した。

「『ビギニング』元帥、少しご質問よろしいでしょうか?」

「なんだね?」

「ジャンパ国の祖猟元帥からのナンバーズ特別枠要請、なぜ承諾したのですか?」

「……気になるのか?」

「……はい。ナンバーズは九名という規定を無視してまで、緋雀十刃という男性を加入させた理由はなんですか?」

クレセターリが尋ねると、ビギニングは紅茶を飲み干してから答えた。

「私はね、彼が幼少期の頃に一度会っているんだ。」

「左様でございますか。して、どのような方のですか?」

「とても笑う明るい子だったよ。父親と話している時は特に楽しそうだった。」

ビギニングがその頃の記憶を思い出して小さく笑った。

「父親と?母親はどうしたのですか?」

疑問が生まれたクレセターリが尋ねる。するとビギニングがまた一拍置いてから答える。

「結論だけ言おう。彼の母親は『人間ではないんだ』。」

「えっ…?」

クレセターリが衝撃な事実に驚き、言葉を失っている時だった。突如元帥室の扉が激しく叩かれた。

「何事だ?」

ビギニングが声をかけると、一人の男の狩人(カサドール)が慌てながら元帥室に入ってきた。

「はぁ…!はぁ…!き、緊急報告!『アミマイ・ビーチ』付近の海に『海王龍(かいおうりゅう)リヴァイアサン』が出現しました!」

「三大幻想怪物の一匹であるリヴァイアサン…何の予兆もなしに現れよって。──クレセターリ君、ナンバーズ全員にアミマイ・ビーチにと連絡を。君は早く自分の部隊へ戻りたまえ。」

ビギニングは慌てることなく、冷静にクレセターリと連絡してきた狩人(カサドール)に命令を下す。

「は、はい。」

先程の衝撃の事実に少し唖然としていたクレセターリは、はっと我に返ってビギニングからの命令を迅速に行った。一人の狩人(カサドール)は二人に敬礼をしてから元帥室を後にした。

「クレセターリ君、先程の緋雀十刃についてだが……」

ビギニングが戦闘準備をしながらクレセターリに話しかけると、既にメカリア国ナンバーズに連絡を終えたクレセターリが返事をする。

「彼の存在は人類を破滅に導く可能性がある。だが、上手く利用すれば人類を勝利に導く存在でもあるのだ。だから私を彼をナンバーズに入隊させた。それが理由だ。」

「……お答えしていただきありがとうございます。この話は他言無用の方がよろしいですよね?」

「流石は私が認めた秘書、話が分かっているじゃないか。」

「ありがとうございます。」

クレセターリがペコッとお辞儀をした時、ビギニングは背中に巨大な剣を背負い、準備を終えた。

「ご準備が完了したようですね。それでは急いで行きましょう、『マイオールティー・ビギニング』元帥。」

「ああ。」

クレセターリとマイオールティー元帥は、海王龍(かいおうりゅう)リヴァイアサンが出現したアミマイ・ビーチへと向かうのであった。

「これにて『幻想怪物討伐組織』の小説は終了です!皆様は一体どのルートでエンディングを迎えたのでしょうか?それともルールを完全に無視して全てのルートを見てきたのでしょうか?どちらであろうと、少しでも『楽しかった』、『面白かった』と思っていただけたなら光栄です!」


「そしてここまで読んでいただけたらお分かりかと思いますが、この小説は完結はしていません。そしてこの小説が完結するかと問われますと………分かりません!」


「恐らくですが、この小説の続きを書くことはない方が可能性大です。一番大きな理由としましては、他にも書きたい小説があるからです。ですが、絶対に書かないとは言い切りません。最終回までの道筋はほとんど出来ていますので、もしも未来の自分にこの作品を書くモチベーションが持てたら書くかもしれません。まぁ99%書くことはありませんが……」


「何はともあれ!ここまでこのようなちょっと遊び要素を加えた特殊な小説を読んでいただき、誠にありがとうございました!この分岐ルート小説はこの作品が最初で最後になります!」


「改めて!本当にお読みいただきありがとうございました!」

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