1.まえがき
俺だけは安全安心健康福祉旧約聖書聖書コーランタルムード大蔵経。俺だけは安全安心健康福祉旧約聖書聖書コーランタルムード大蔵経。俺だけは安全安心健康福祉旧約聖書聖書コーランタルムード大蔵経。俺だけは安全安心健康福祉旧約聖書聖書コーランタルムード大蔵経。俺だけは安全安心健康福祉旧約聖書聖書コーランタルムード大蔵経。俺だけは安全安心健康福祉旧約聖書聖書コーランタルムード大蔵経。俺だけは安全安心健康福祉旧約聖書聖書コーランタルムード大蔵経。俺だけは安全安心健康福祉旧約聖書聖書コーランタルムード大蔵経。俺だけは安全安心健康福祉旧約聖書聖書コーランタルムード大蔵経。俺だけは安全安心健康福祉旧約聖書聖書コーランタルムード大蔵経。俺だけは安全安心健康福祉旧約聖書聖書コーランタルムード大蔵経。俺だけは安全安心健康福祉旧約聖書聖書コーランタルムード大蔵経。
前書き(なろう用)初めまして、神代創と申します。本作は「聖書の設定がもしガバガバだったら?」という、ある意味で恐れ多い不敬な妄想から始まったお仕事ファンタジーです。楽しんでいただければ幸いです!
第1話:光あれ、と言った後に太陽を作るのはやめてください「――おい、起きて。起きなさいよ、この締め切り破りの常習犯!」 鼓膜を震わせる、鈴の転がるような美声。 しかし、その声に含まれる緊迫感と苛立ちのレベルは、僕の担当編集者であるコミヤさんのそれに酷似していた。「う、ん……。すいません、あと五千文字でプロットが綺麗にまとまるので、あと三時間だけ待って……」「プロットの話をしてるんじゃないわよ! ほら、目を開けて!」 バシバシと両頬を叩かれる物理的な衝撃で、僕――神代創の意識は強制的に覚醒した。 見慣れたワンルームの天井ではない。 視界に飛び込んできたのは、満天の星空がそのまま床にも壁にも敷き詰められたような、重力を失った純白の空間。 そして僕を見下ろしていたのは、僕をいつも脅迫してくる三十代半ばの敏腕女性編集者ではなく、透き通るような白髪と、黄金の瞳を持った、中学生ほどにしか見えない美少女だった。「……誰ですか? コスプレにしてはクオリティが高すぎますが」「私は神。あなたたちの言葉で言うなら、創造神エロヒム。ここではエレナって名乗ってるわ」「なるほど。ついに徹夜のしすぎで、脳が本格的な幻覚を見せ始めたわけですね。おやすみなさい」「寝るなーーーっ!」 エレナと名乗った神様(自称)が僕の胸ぐらをつかんで激しく揺さぶる。 不思議なことに、夢にしては、その小さな手の力がやけにリアルで痛かった。「あのね、神代創! あなた、大学で言語学の助教をやりながら、ネットで『設定考証の鬼』って呼ばれる人気小説家やってるわよね?」「……まあ、趣味と実益を兼ねて、世界各地の神話や言語の整合性をとったファンタジー小説を書いていますが。それが何か?」「大ありよ! あなたのその、重箱の隅を突くような緻密な設定構築力が必要なの! 頼むから、私が昔作ったこの世界の歴史書――『旧約聖書』をリライトして!」 エレナは空間をなぞるように手を振った。 すると、僕の目の前に、黄金に輝く巨大な羊皮紙の束が出現する。表紙には、見慣れた、しかしどこか禍々しい文字で『OLD TESTAMENT(旧約聖書)』と刻まれていた。「リライト……? 聖書を、ですか?」「そうよ! はっきり言うわ。私が若い頃、勢いだけでこの世界を作った時の初稿だから……今になって読み返すと、設定がガバガバなのよ!」「神様が自分の作った世界の聖書を『設定がガバガバ』って言わないでください」「だって事実なんだもん! そのせいで、今、この世界の下界(人間界)で大問題が起きてるの!」 エレナが床を指さすと、星空が切り替わり、地上の映像が映し出された。 そこには、中世ヨーロッパに似た街並みの中で、人々が虚ろな目で天を仰いでいる姿があった。教会の十字架はひび割れ、大地は枯れ果て始めている。「信仰心が……消えかけてる?」「その通りよ。人間たちが知性を持っちゃったから、『あれ? 聖書のこの記述、矛盾してね?』って気づき始めちゃったの。神の言葉にバグが見つかったせいで、みんなの信仰心が激減して、私の神聖魔力が枯渇しかけてる。このままだと、あと100日でこの世界、エネルギー不足で消滅(サービス終了)するわ」 サービス終了。神の口から出るには軽すぎる単語だったが、事態の深刻さは理解できた。 要するに、神様が作った「初期設定」が雑だったせいで、ユーザー(人間)の心が離れ、世界というコンテンツが崩壊しかけているのだ。「……具体的に、どこがどうガバガバなんです?」 職業病だろうか。小説家兼研究者としての僕の血が、その「設定の穴」という言葉にピクリと反応してしまった。 エレナは待ってましたとばかりに、黄金の羊皮紙をめくる。「例えば、一番最初の『創世記』よ。私、最初の第一日目に『光あれ』って言って、光を作ったじゃない?」「ええ、超有名な一節ですね」「でね、第四日目になって、ようやく『太陽と月と星』を作ったの」「……」「……ねえ、なんで第一日目に『光』があって『朝と夜』が生まれてるのに、太陽ができたのが第四日目なの? って、地上の賢者たちにツッコまれてるのよ! 『太陽がないのに、最初の三日間の朝と夜はどうやってカウントしたんだよ!』って!」 僕は思わず額を押さえた。「……確かに。それは現代の地球でも、神学者や科学者の間で長年議論されてきた、古典的な設定の矛盾ですね」「でしょ!? 当時の私は『まず演出として光がパァァって光った方がカッコいいじゃん!』ってノリで書いちゃったのよ! 後から『あ、光源忘れてたわ』って気付いて太陽を足したの! まさにプロットの破綻よ!」 エレナは半べそをかきながら、僕の手を握りしめてきた。「お願い、ハジメ! あなたの文章力と構成力で、この『旧約聖書』の記述を、人間たちが『なるほど、そういうことか!』って納得する超大作に書き直して! 幸い、私は神だから、あなたが書き直した通りに『過去の歴史の事実(設定)』を改変する奇跡(魔法)は使えるわ!」「なるほど。僕が書いたリライト版が、そのまま正史に上書きされるわけですか」「そう! 締切は100日! 毎日一章ずつ、人間の信仰心が戻るような面白い聖書に改訂して! お願い、この通り!」 神様が、人間の僕に向かって綺麗に土下座をした。 ――聖書の改訂。 もし失敗すれば、この世界もろとも僕も消滅する。 だが、もし成功すれば……世界で最も読まれたベストセラーの「設定の穴」を、自分の手で完璧に埋めることができる。 小説家として。そして言語の整合性を愛する学者として。 これ以上、知的好奇心を刺激される仕事が他にあるだろうか。「……わかりました。その無茶振り、引き受けましょう」「本当!? やったぁぁ!」「ただし、条件があります。僕の執筆環境の要求と、プロットの修正には一切の妥協を許しません。神様であっても、僕の原稿にクソみたいなリテイクは出させませんからね」「う、うん……! 望むところよ!」 エレナがパチンと指を鳴らす。 すると、空間の真ん中に、僕が愛用しているゲーミングチェアと、最新のデスクトップPC、そしてなぜかエナジードリンクの山が出現した。どうやら僕の記憶から再現したらしい。「よし、環境は完璧だ」 僕は椅子に座り、キーボードに手を置いた。 画面に表示されたのは、白紙のテキストエディタ。「それじゃあエレナ様。世界再生の第一歩、まずは『創世記』の第一章――『光と太陽のバグ』から、極上のプロットで塗り替えて差し上げます」 僕の指が、キーボードを叩く音を響かせた。 世界で一番壮大な、設定改訂の締切レースが、今ここに始まった。(第1話・了)
後書き(なろう用)第1話をお読みいただきありがとうございました!次回、第2話は「アダムとエヴの楽園追放、実は蛇のセキュリティホールが原因だった件」をお送りします。面白いと思ってくださったら、ブックマーク、評価の★をぜひお願いいたします!




