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若気の至りは転生と記憶喪失に適用されるか

 森の中の開けた場所。モンスター部屋とでも呼べそうなそこには、モンスターが溜まっている。


 その数は20を超えている。スケルトン系10体以上。ゾンビ系5体。ゴースト系6、7体。日中のゴーストは見えにくいのでマップを注視した結果だ、と言ってもそろそろ日も落ちるのだが。


 このモンスター溜まりは何なんだろうか。俺がモンスターを倒した所為でポップ場所がこんな事に……は、ないか。俺のポップした場所はこんな満員状態になってないしな。今マップで確認しても赤点はいない。ポップしてもすぐ通路へ出ているんだろう。

 なら、ここは常時こんな状態と言う可能性があるのか。


 一旦戻ろうかとも思ったが、よく考えればこれでLv.UP分にならないものか。ならなくても青バーが増えるに越したことはないだろう。

 個々は雑魚だし、ピンチになるなら逃げるが勝ち。距離さえ保てばゾンビ相手でも逃走は可能だ。それにドレインを広範囲で掛けてみる実験にちょうどいい大人数である。少し調子に乗っている自覚もあるが、まあ、やっと1日分生きた位の0歳なんだし許されよう。




――――――――




 範囲ドレインは俺を始点に扇形、または円形に広がる。中央や中心は威力が高く、そこから離れると低下するものだ。今回は端から仕掛けるので扇形で、至近距離にスケルトンとゴースト、近距離に3体、中距離5体、遠距離に他多数。

 鼓動の高まりに緊張を感じつつ、体の中でドレインを凝縮する感覚で構える。至近距離の2体の向きがこちらから逸れる時に発動する。

 スケルトンは俺のいるのとは逆向き、あとはゴーストが少し左を向けば。



 ……今っ!!



 ボワッと、蒸気が襲うようにモンスターを包囲するドレイン。即座に足元から悪寒が這い上がった。

 汗が手にじっとりと滲んで脚の表面が震えた。足がすくむ。


 これ、殺気……か?


 沸き立つ殺気と、それとは真逆のモンスターの静寂。敵を探すわずかな間。赤点達の、ありもしない呼吸の音が聞こえて来るような気がした。



 突如ガラガラッと音を立てた骨に我に返った。

 はふっと息を吐いて肺に新鮮な空気を取り込めば、止まっていた思考が回り出す。

 すぐに手を開いて強張りを解し敵を見据みすえた。

 至近距離2体はすでに倒れている。そのドロップした骨の音で気が付いたのならドレイン開始から時間はさほど経っていないはず。近距離の3体は風前の灯火。中距離と遠距離では互いを睨み始めた。


 よし、あとは奪えるだけ奪う。反省は後だ。

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