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気を呑まれない事が肝心

 開戦直後にひるみはしたものの、至近・近距離の5体は十数秒で、中・遠距離の6体も物陰を移動しながら仕留めて、2体が同士討ちで消滅した。

 残りは14体。隠れながらだと遠くて吸収効率が悪いし、かと言って中に突っ込むと安心安全な暗殺ではなくなる。


 もやもやと悩ましく思案していた時だった。ゴッと木を突く音が側で響いた。即座に周囲を見回しマップも確認する。さっきから見ていたから当然赤点は木陰から離れた草むらの中心部にしかない。

 再びの音。赤点と俺を隔てる木の裏に勢いよく何かが当たったような音だ。

 まさかと思いすぐさま駆け出し赤点の方を見る。まっすぐこちらを見つめる(?)頭蓋骨、その手にはしなる木に糸を張った得物。


 スケルトン弓使いアーチャーか! 今まで確認してなかったぞ……。


 弓を番える途中の骨弓使いアーチャーの様子に、駆けた勢いをそのままに木の陰まで入り込む。

 ゴッと木の裏側に矢が刺さった。遠距離攻撃タイプか、相性の悪いやつだ。

 ドレインは近距離が有利なスキルであり、俺の武器は今、大腿骨だけだ。投げて的を外したら、敵中堂々骨やら剣――出たのを確認した――を取りに行く事になる。

 矢の的か、避けるか。


 骨剣士や貴族ゾンビ、上位ゴーストは下位と違って牽制やカウンター狙いなど時間稼ぎが増える。相変わらずその攻撃は単調で解りやすいが、共倒れにも時間がかかる。しばらくは14体のままだろう。

 対集団戦練習……どうせやるなら今か?


 ゴーストの魔法は中・近距離用。ゾンビも近距離で小範囲の魔法。赤点達のバーは全体で減っている。

 中・遠距離対応のゴーストと骨弓使いアーチャーに気を付ければいいんだ。

 ならあとは知っている敵。パターンは見て来た。

 行けるな、イージーモードで行こう。

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