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異世界転移の英雄譚 ~悩み多き英雄さま~  作者: 北山 歩
第3部 第3章 パンタレイ 編
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130話 煉気化神と千雷理眼蓮華帝

※当作品の登場人物名称(対象はフルネームの完全一致および酷似した名称)、貨幣の名称と特徴、特有の魔法名称と特徴、理力眼といった特有の能力スキルにおける名称と特徴、国家・大陸名称、魔力導線の構造及び魔石と魔力導線を使用した発明品・兵器の構造等の内容ならびにテキスト等の無断転載・無断使用を固く禁じます。

ロラン達が、無人島に着陸してから、2週間が経過していた。


その間、スティオンがドローンを使用し収集した情報から、この世界は各地で大規模な戦闘が繰り広げられている事が判明した。


「それにしても『赤い薬と青い薬』と呼ばれる装置を使用して一部の人間を小型化し食料問題を解決しようとするとは•••」


「その結果がこれでは。結局のところ人類はどの世界でも過ちを繰り返すという事が証明された訳だ」


「バークスの言う通りだ。しかも大規模な戦闘により人口が激減し食料問題が解決されるとは皮肉過ぎる」


ロランは皆が食べる分の魚を焼きながらバークスに応えた。


すると現状、魔法が使用出来ず戦闘力が低下した皆の状態を危惧したアークがロランに進言する。


「如何致します。計画を変更されますか。」


ロランは少し考え込んだ後アークに応えた。


「アークの心配は最もだが僕達には時間がない。」


煉気化神(れんきかしん)の鍛錬を加速させ、皆が何らかのサイキックを身につけた時点で大陸に上陸し『赤い薬と青い薬』と呼ばれる装置を奪取し帰還する」


ロランの揺るぎない答えに皆はまんざらでもない顔をする。


「「「「了解しました。我らが暴君」」」」


煉気化神とは体内に流れる生体エネルギーである『気』を操作し超常的な能力を開発する鍛錬法である。


後天的に魔法を使用出来るようになったロランと異なり、その他のメンバーは生まれた時から体内に流れる魔力を感じ育った者達であり、圧倒的なスピードで鍛錬の習熟度が深まった。


ある者は岩の上で瞑想し、またある者は無人島の密林に溶け込むように佇むなど、様々な方法で鍛錬していく。


アークとスティオンは手を触れずに物を動かすテレキネシスと炎を生み出すパイロキネシスを手に入れた。


バークスは六神通(ろくじんつう)の一つであるこの世の全ての声と音を聞くことが出来る天耳通(てんじつう)の能力を手中に収めた。


ファビアンはといえば、物体に触れただけで物体に残された残留思念から情報を取得するサイコメトリー能力と念写の能力を取得した。


ロランはというと煉気化神の鍛錬前にクレヤボヤンス(千里眼)の他、テレキネシスとパイロキネシスを使用出来ていた為、六神通の中でも希少な能力を取得し、ある存在を呼び出す事になった。


ロランが取得した能力とは、自他の過去を見通せる宿命通(しゅくめいつう)と輪廻転生を見る能力である天眼通(てんがんつう)であった。


この2つの能力はロランの脳内インプラントに影響を与え、後に過去と未来を見通せるクロノバイザーの能力を得るに至り、限定した能力を脳内インプラントを通じ皆が取得する事になるのだが。


話を戻し、ロランが自らの輪廻転生を見た瞬間、ロランの体から静止軌道までの距離を貫く光の柱が出現した。


異変にいち早く気づいたスティオンがロランの元に駆けつける。


すると、そこには圧倒的な存在感を持つ存在がロランの体の上空に出現していた。


「我は千雷理眼蓮華帝(せんらいりがんれんげてい)この者が到達する可能性の一つである」


「我は数多の宇宙を創生し崩壊させる者。故に空間より派生する『時間』に縛られる事なき存在」


「今のこの者の実力では我を受け入れる事叶わず。汝にこれを渡す。この者の額に押し当て我を封印せよ」


スティオンは圧倒的な存在感を放つその存在の言うがままに行動するしかなかった。

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