わー、大盛況(棒読み)
次の日、昨日の後始末をつけに朝早くから本邸に向かいました。
「ディはゆっくり寝てても良かったのに」
お兄様が気遣ってくれます。
「んもう、お兄様ったら!私はお兄様の隣に立ちたいと言ってるじゃありませんか。
…お兄様よりは仕事も出来なくてお邪魔かもしれませんけど」
自分で言ってて、くじけてきましたわ。
「なに言ってるの!ディが隣に居てくれるだけで、僕はやる気がでて、効率も上がるよ!居てくれた方が嬉しいよ!!」
「お兄様、ずっと一緒ですわ!!」
朝からお兄様とぎゅっが出来て幸せです。
昨日、サンショウにセンバ商会へいろいろ依頼してしてきて貰い、サンショウ達とは朝に本邸で合流することになっていました。
もうすぐ6時ですが、玄関前に辻馬車が待機、もう、乗り込んでいる人も居ます。
馬車の隣に簡易の机が用意され、数名並んでいます。そこに、見知らぬ人が座って聞き取りしてなにやら書き込んでいます。
その隣に、サンショウが立って護衛をしています。
「サンショウ!朝早くからありがとう!どう順調?こちらの方は?」
お兄様が声をかけます。
「エミリオ様!おはようございます!
こちらは、センバ商会から手伝いに来てくれたイチミです」
「はじめまして、イチミです」
イチミさんが、立ち上がってお辞儀をします。
「ああ、手を止めさせてすまない。今回無理を聞いてくれてありがとう。
終わったら、改めて挨拶させてくれ」
お兄様がスマートに挨拶を告げ、立ち去るので、私も軽く会釈をしてお兄様に続きます。
すると、イチミさんはもう一度お辞儀をして着席、仕事の再開します。
それを見ていた、列に並んでる元使用人、
「あれ?双子って常識人、ってか良い子じゃね?」とつぶやいてるのも居ましたわ。
次に玄関のエントランスに入ります。
お兄様が風魔法で屋敷全体に声を届けます。
「6時までに玄関前に並んだ者を王都へ連れていく!
もうすぐ6時だ!希望者は急げ!」
そこに、簡易机を持ったワサビと見知らぬ人が、お兄様に近づいてきましたわ。
「エミリオ様、ご報告が」
「どうした?」
「家令ですが、逃げようとしたので、捕まえました。
逃げる際に、書類や、現金なども持ち出していたので、全部押収してあります」
「でかした!逃亡までは気が回らなかった。ありがとう、助かった!」
「それから、紹介します。
今回センバ商会から手伝いに来てくれたシチミです」
「はじめまして。末長くご贔屓に」
シチミさんがにっこり笑って挨拶してくれます。
「今回はありがとう、無理を言ってすまないね。
終わったら、先程のイチミさんと合わせて改めて挨拶させてくれ」
お兄様が握手を求めると、ちょっとびっくりした顔をした後、にっこり笑いました。
「こちらこそ、是非に!」
お兄様の手を両手でがっちりホールドです。
まぁまぁまぁまぁ!一味に続いて七味まで!
名前的に薬味一門に是非とも欲しいですわ!
シチミさんが言います。
「紹介状の雛形用意してあります。
あとはここに使用人の名前、こっちにエミリオ様の名前を書き込み、封をすれば完成です。
流れ作業で行きませんか?」
「うん?」
「これが、一番希望者が多いと思いますよ。
なので、私シチミが使用人と話をして、名前を聞いて書きます。
それをエミリオ様に渡すので、エミリオ様が署名する。
それをテン爺が名前を確認して、折り畳み、お嬢様が封をする。それをシラヌイ様が元使用人に渡す。
一応、封蝋印は、エアトル家のものですので、お嬢様が扱った方がよろしいでしょう。
しかし、お嬢様が直接元使用人と触れあって何かあっても困るので、隣に護衛を兼ねたシラヌイ様に立って頂き、渡して貰おうかと。
ワサビにはエミリオ様の後ろで護衛して、周りに目を光らせて貰って。
どうでしょう?」
「そんなに、居るもんなのか?よっぽど評判悪いんだな」
お兄様がため息混じりに答えます。
「じゃぁ、ちょっと早いけど、始めるか」
エントランスをチラチラ窺ってる視線は気づいていたのよ。
用意が出来るの待ってる感はあったのよ。
…いやぁ、本当にいっぱい居たわ。
ほぼ全員じゃないかしら?
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