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当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!  作者: 犬丸 大福
打倒、物語の強制力

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身内に誘拐されるらしい

「というわけで、とりあえずは、大人しく、領地に籠っていていただきたい」

伯爵様は言います。


「従うしか、ないんでしょうね」

はぁ、っとため息をついたお兄様が「少々、確認したい」と伯爵様に尋ねます。


「私でわかることなら」

伯爵様が答えます。


「行き先は、領地のエアトル家の屋敷ですよね?」

「もちろん」

「葬儀などは王都で行う予定?」

「その予定です」

「その間、侯爵はこの屋敷に滞在するんですよね?」

「そうなるかと」

「領地まで馬車で2日ぐらいですよね?僕達のお世話のためにも、ユーディリア付きのメイドを一人連れていきたい」

「そのくらいは許容範囲かと」

「わかりました。準備に時間を下さい」

「どのくらいになりそうですか?」

「今日中には出発しますので安心してください。

セバス、伯爵様を客間に案内して。

ハジカミ、ミツバとセリを呼んで。どちらを連れていくか確認する」


「「かしこまりました」伯爵様、こちらです」

セバスは伯爵様の案内を、ハジカミはミツバ達を呼ぶのに走って行きました。


「厄介な事になったね」「お兄様、私は離れませんよ?」

なんだか不安になって、お兄様にぎゅっと抱きつきました。


「ディ、ディ……、僕もヤダ。けど、最悪の時は、シラヌイ様の名前を使う。

ハジカミ達が来たら、まとめて話すからね」



セバス、ハジカミ、ミツバ、セリが揃ったところで、お兄様が話し出します。


「時間がない。質問は後だ。

僕とディは今日中に領地に出発することになった「え?誘拐?」ミツバ、もう一度言う、時間がない。


セリ、僕とディに付いて領地まできて欲しい。「ハイ」


そして、この屋敷の事だが、僕達は多分、学園入学まで王都には戻って来れないと思う。

なので、僕達の荷物はあちらに持って行く分の服を1週間分用意して欲しい。残りは後で送るか、処分してくれ。あ、あと嫌がらせも兼ねて仕事類は全て置いていく。「「「ハイ!!」」」


侯爵が王都にきて、クソババァが居ないとなれば、クソ親父は愛人と娘と共にこちらの屋敷に移ってくると思う。

なので、セバス。

ギャリクソンが戻ってきたら、僕を手伝うと言って領地に来て欲しい。その際、ワサビとサンショウを護衛に連れて来てくれ。「ハイ」


ハジカミ、センバ商会に連絡を。辺境伯夫人にも伝えて欲しいと言ってくれ。みんなが準備している間に手紙を書く。「ハイ」


そして、ハジカミとミツバは、口が上手い。そして、アンにも残ってもらう。

アンには愛人を、それからクソ親父に娘がいる。

ミツバはその娘がどんな感じか探ってくれ。

アンにも協力して貰って、3人で、この屋敷に残って情報を探ってくれ。

ギャリクソンが鬱陶しいだろうから、手紙のやり取りはハジカミがセンバ商会に頼んでくれ。


以上。質問は?なければ、準備に取りかかってくれ」


「「「「かしこまりました」」」」


「ディ、僕は手紙を書く。持っていきたいものなんかをミツバに指示したら執務室においで」

「わかりましたわ」




部屋ではミツバとセリがワタワタと準備をしています。そこにアンが駆け込んで来ました。


「お嬢さま!!!一体どういう事ですか?!

ハジカミが、お嬢様とぼっちゃまが誘拐の承諾をしたって、なんなんですか?!」


「アン、ごめんね時間がないの。ミツバと協力して私が一週間すごせる荷物を作って。

セリ、貴女は自分の荷物をまとめなさい。それが終わってから、ミツバ達を手伝って。

アン、手を動かしながら聞いて。

どうやら、お母様が馬車の事故で亡くなったらしいわ。

アルビル子爵家との契約交渉のために、お兄様と私、領地へ軟禁らしいわ。

お母様がいなければ、父親がここに帰ってくるかもしれないでしょう?

だから、アンには、愛人や家の様子を探ってお兄様に教えて欲しいのよ。

ギャリクソンは信用できないから、連絡係はハジカミを使って。

ハジカミがセンバとよろしくやってくれるわ」


「アンは、お側に置いていただけないのですか?」

アンがお洋服を選びながら涙目です。


「本当は一緒に来て欲しいのよ、でも、あの迎えに来た伯爵様、胡散臭いんですもの。

油断を誘うためにも、子供のセリの方がいいとお兄様は判断したんだと思うわ。

それに、アンなら信用できるわ。

王都の情報や、この家、あの父親の行動、お兄様に嘘の報告は絶対しないでしょう?」


「当たり前です!!あんなに頑張ってるぼっちゃまの悪評垂れ流すヤツ!!許せないですよ!」


「多分、ギャリクソンあたりでしょう?誰がギャリクソン側か、わからないんだもの。

アンに頼むしかないじゃない」


「承知しました!!アンが逐一報告致します!!」



アンが使命感に燃えてくれたようでなによりです。

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