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当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!  作者: 犬丸 大福
打倒、物語の強制力

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風雲急を告げる 2

「は?馬車の事故?

えーっと、あの人、大口の商談がナンチャラって、愛人と旅行に行ってなかった?

え、どこで?どっから連絡来た?

って、領地の侯爵へ連絡はどうなってる?!」


話しているうちに、いろいろ思い付いてきたようで、矢継ぎ早にセバスに詰めより始めるお兄様。


「湖で有名な観光地で貴族の夫人達が集まってドレスの販売会をしていたそうです。

そこに奥様のデザインの物も出品していたと。ですので、大口の商談というのも、まぁ間違ってないです」

そこまで説明したセバスの後ろから軍服の男性が出てきた。


「そこから先は私が説明します。

私はエアトル侯爵領地の軍の統括をしていますエアグラフ伯爵家の者です。

エアトル侯爵領の隣がその観光地で、若奥様は、その帰り道、魔物に襲われ逃げる途中で馬車が転倒したようです。

隣の領地だったので、エアトル家にも魔物討伐の依頼が入り、我々が出て、その際に、転倒している馬車を見つけました。人、馬の捜索をしていますが、私がこちらに向かうよう指示された際にはまだ見つかっていませんでした」


お兄様と一緒に顔を見合せます。

「わざわざのご説明、ありがとうございます。

僕がエミリオ・エアトル。こっちが」「妹のユーディリアですわ」

とりあえず、名乗っておきます。


「早速ですが、なぜ、領地の軍の統括ほどの方が、わざわざ、我が家にいらしたのでしょう?」

そう言って、お兄様は私の手をぎゅっと握りしめながら、私を守るように一歩前に出ました。


「なるほど、噂は本当のようだ」

ボソっと伯爵様がつぶやき


「侯爵様からご命令がございます」

こちらを見据える。


「なんでしょう?」


「人払いを」


「セバス、ハジカミ以外は部屋を出なさい」

眉間にしわを寄せたお兄様が、お茶を持って来ようとしたメイドや護衛を部屋の外に待機させます。


「この二人は良いので?」


「この二人が裏切ってたら、僕達とうの昔に死んでますから」


「では、協力者と認識してよろしいですね?」


「「命に代えましても」」

セバスとハジカミが騎士の礼を取ります。

いつの間に、セバスまでこんな訓練受けてたんでしょう?!


「侯爵様のご命令は、双子を領地に監禁せよ、です」


「「は?なぜ?」」


「若奥様は商談の帰り道に事故に遭われています。

つまり、アスビル子爵家は若奥様が亡くなっているかもしれない事を把握しています。

そうなると、アスビル商会から金を引き出すために、貴方達双子を向こうに取られてはいけないんです。

葬儀やらなんやらの間も、母親の死のショックで領地に引きこもっている、とするようにと。

アスビル商会の商会長との話し合いが済むまでは、双子を絶対に領地から出すな、と命令されました。

常々感じていましたが、ハッキリ言って、ドクズですね、貴殿方の祖父」

伯爵様、言い切りました。


「僕達は、クズの製造元と呼んでいます」

お兄様もキリッと言い返さないの。


「なるほど、言い得て妙ですね。

ですので、領地での噂通り、双子もクズに育っていたら問答無用で馬車に放り込んで根性叩き直そうかと思いました。しかし、王都から聞こえてくる噂は、双子がまともだ、という真逆のものだったので、将来の領地のために見極めねば、と思いまして失礼ながら、家令殿の話を遮らせていただきました。

いやぁ、想像以上に話のわかる子ども達のようだ」

伯爵様は目が笑ってない笑顔を向けてきました。


…え、なんなの、この人?

お読み頂きありがとうございます。

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