お茶会の準備
殿下から来月に開かれる茶会の招待を頂いてしまったので、準備をしないわけにもいかず。
お兄様とお揃いの礼服とデイドレスを誂えようとアスビル商会へ行くことにしました。
次の学園の休みの日に行くよ、とアスビル商会に伝えておいたので、伯父様が対応してくれましたわ。
「第三王子殿下の茶会?珍しいこともあるもんだ、招待されたと?」
「ええ。実は、今までも招待されてたらしいんですよねぇ」
「は??領地に居たのに?王都まで出てきて…ないよね?
私が対応し始めてから、茶会のドレスなんて今回初めて誂えるよね?
ってか、領地に居た時、遠慮しないで言ってくれれば良かったのに。
そしたら、王都まで連れて来て、屋敷で準備出来なそうだから、ココから送り出したのに」
「いやー、それが、招待状は領地じゃなくて、王都の屋敷に送ってたそうで、私達に知らされなかったんですよね」
「は????王家からの招待を無視してたの???」
「お断りの連絡を勝手にされてたらしく、学園に入ったら、殿下に目の敵にされました」
「…ツッコミ所しかないけど、相変わらず、問題だらけだね?」
「ですよねー」
お兄様と一緒に苦笑いしていたら、
そこに、お屋敷にいるはずのミツバが大慌てて飛び込んできました 。
「今!センバから鳥が飛んできました!!
イチイお嬢様にもヘドロ殿下からお茶会の招待状が届いたそうです!
ドレスは!ドレスは!注文しちゃいましたか?!お二人とお揃いに出来ますか?!」
「「ヘドロ?!!」」
伯父様と私、声が揃いましたわ。
「外で言うなよ…」
お兄様が額に手を当て、天を仰ぎます。
「うん、一部発言は聞かなかった事にするから安心して?
で、お茶会のドレスね?イチイお嬢様って、センバのご長女様だよね?
来月末だから、あと1ヶ月半位、3着フルオーダーメイドは厳しいな。
既製品アレンジなら大丈夫だが、イチイお嬢様のサイズとか、一応似合いそうとか、確認したいんだよなぁ」
「お兄様、ライ様は呼ばれてないですわよね?」
「…ミツバ、シラヌイ様に連絡を。あとイチイに事前にこっちに来れるか確認取ってくれる?」
「承知いたしました!!行って参ります!!!」
言うが早いか、ミツバは駆け出します。
「ミツバ、あんなに落ち着き無かったっけ?」
「皆お揃いで着飾れる機会を持てたのが、嬉しいんじゃないかしら?
ミツバ、可愛いモノが大好きだから」
「あれを許容出来るお貴族様は、君達ぐらいだよ…まぁ、能力は高いから良いのか?」
「あの感じだと、招待されてなくても、シラヌイ様の分も注文すると思います」
「うん、まぁ、こっちは商売だから良いけどね?
とりあえず、ある程度選んでみようか」
そう言って、伯父様とお兄様と一緒に選んでいきます。
30分位たったでしょうか、
ダダン!!!
ちょっと地面が揺れた?と思ったら、ミツバが駆け込んで来ました。
「シラヌイ様、お連れしました!!!!」
「「「は????」」」
伯父様とお兄様と、声が揃います。
「リアとお揃いの礼服を作れると!!!飛んできました!!!」
ライ様、ミツバを押し退け登場です。
「店の前の道路に穴開けてないだろうなぁっ?!!!!」
「「王都の道路の固さは把握済みです!!!」」
「ミツバ、オマエもか…」
お兄様、本日2度目の天を仰ぎます。
「え?どういうこと?」
伯父様が混乱しています。
「ライ様は、私達とお揃いの礼服を作れると、一直線で来たのですわ。
でも、そうするとお家やお店なんかがあるでしょう?
だから、文字通り、身体能力を活かして、飛び跳ねて来たのでしょうけど、
ライ様の脚力に耐えうる地面の固さじゃなないと穴が空くでしょう?
だから、王都の地面の固さを把握して、それに合った飛距離にしたのですわ。
それよりも、ミツバ?
…ミツバもそれに合わせたの?
メイド服で跳び跳ねたの?
ねぇ?
下から見上げられる可能性も忘れたの?」
最後は真顔でミツバに詰め寄ります。
「もももも申し訳ございませんんんんんーーーーー!!!」
ミツバ、スライディング土下座です。
「私の専属なんだから、メイド服でやっちゃ駄目よ。
あるんでしょう?隠密用のお洋服。
夜とか絶対見られない時に、そっちでやりなさい」
「ディ!!怒る論点が違う!!!」
「ライ様もですわ。
辺境じゃないのです。王都の空を人は飛びません。
気をつけてくださいまし」
「すまない…」
ライ様が叱られた大型犬状態です。
「ディ!!やっぱり、怒る所はそこじゃない!!!」
「…うん、相変わらずツッコミ所しかないけど、
君達じゃなきゃ、この子達と一緒に居るのは無理だとわかったよ」
伯父様に苦笑いされましたけど、お兄様が頭抱えてますけど、
私、間違った事言ってませんわよ??
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