へ~イへいへいへいへい
初日から学園は天国とはいかないようで。
バストン様は
「うん、聞いてくれてありがとう!君達すっごく話やすい!またしゃべりたい!
あ、僕の事、ヨークって呼んで!あ、でもエアトル嬢は婚約者もいるし、止めといた方が良いよね?」
「ありがとうございます。でも、私がヨークと呼んでしまうのは、私達と殿下の仲違いが解消されてからの方が良いかと。なので、ヨーク様と呼ばせてください」
「あー、殿下拗ねそうだもんねー。確かに。じゃぁ、僕もエミリオ様って呼んで良い?
これからよろしくね!」
「長い時間引き留めてすみません、迎えの馬車は大丈夫でしたか?」
「うん、待っててもらってるから大丈夫だけど、そうだよ、君達も大丈夫?馬車に伝言する暇あった?」
「あー、私達は、寮に入ってるので。大丈夫です」
「え?!入れたの?!」
「あーー、まぁ、渋られましたね。
高位貴族が入るのほぼ無いんで。まぁ、王都に屋敷のない高位貴族なんて居ませんからね。
でも、家の事情を説明して、相部屋の相手は、私は従者と、妹は専属侍女にしてもらって、それ以外は他の入寮する皆さんと同じで良いですって、契約書まで書いたんで、大丈夫ですよ」
「予想以上に家庭の事情が大変そうなんだけど?!」
「まぁ、私達は使用人には恵まれてるんで、快適にすごしてますよ?」
ねー、とお兄様とうなずき合います。
「うわー、君達、無自覚過ぎない?!
美形な双子のシンクロ笑顔、破壊力抜群だから、気をつけて!!」
バストン様が顔を真っ赤にして力説なさいます。
「ウフフ「ありがとうございます」」
お兄様と笑顔でお礼ですわ。バストン様、めっちゃいい人です。
「だから、そういうとこだって…」
真っ赤になって口を押えてモゴモゴ言ってますわ。
バストン様と別れて教室を出ると、ハジカミとセリが待っていました。
「ハジカミ、至急調べて欲しい事がある」
「おおっとぉ?!なかなかお戻りにならないから迎えに来てみたら、セリもオロオロしてるし、なんか、怒涛の勢いでしゃべりまくってる様子の子息に捕まってるけど声は聞こえないし、あれ、エミリオ様の魔法ですか?
って、初日から問題ありまくりですか?」
「「ありまくりだな」ですわ…」
「セリもミツバに連絡をとって、至急ナターリエに聞いて欲しい事があるの」
「かしこまりました」
「寮の部屋で話そう。ディ、行こうか」
「はい、お兄様、朝一緒に教室に入りましょうね?」
「うん、道すがら、待ち合わせに良い場所見つけようか」
さすがに兄妹でも、男子寮、女子寮に分かれているので、お兄様とは途中で別れ、セリと一緒に寮に入ります。
管理人にご挨拶して、部屋に入ります。
朝は屋敷から来たので、部屋に入るのは初めてです。
「一応、ユーディリア様の物はすべて整えておきました。なにせ、狭いので、不備があったらお申し付けください」
「お屋敷の自分の部屋と比べちゃダメでしょう?でも、セリと一緒に眠れるの楽しみなのよ?
ほら、初めて領地に行った時みたいじゃない!」
「あれとも比べないでください!」
「そう?
あ、あのね、ナターリエに聞いて欲しいことなんだけど、
あの屋敷に入ってから、一度、エクリューシ王子殿下に会ってるみたいなの」
「は?いつ?なぜ?」
「結論から言うと、多分、ギャリクソンが殿下の招待状を私達に見せず、自分と父親で処理した。
で、代わりにとナターリエを連れていった、って事だと思うの。
そっちは、お兄様がハジカミに頼んでると思うわ。
で、セリ達には、ナターリエに、それがいつなのか、なんでミツバにばれなかったのか、頑張って思い出してもらって、報告して欲しいの。
なぁんかねぇ、それで殿下に、私達双子が殿下や王家をないがしろにしてる、ってイチャモンつけられて、側近であるヨーク・バストン様にお話を伺ってたの」
「教室で話してた、ミツバに通じるしゃべり方のご子息?」
「そうそう、彼がバストン様。なんかものすごく育ちの良い方よ?きっとご家族に恵まれて、愛情いっぱいで育った感じの方。
あ、勘違いしないでね?私はお兄様と、セリやミツバやアン達が居てくれて幸せだったわよ?
今朝もお兄様と話してたの、私達は使用人に本当に恵まれたわね、って。
だから、これからもよろしくね?」
「もちろんでございます!!アンさん達にもお知らせします!
そして、至急、ナターリエ様の報告を致します!!」
「うん、ありがとう、よろしくね?」
さ、もう疲れたわ。
学園内の天国は、お兄様と寮の部屋の中だけになるのかしら?




