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松尾 芭蕉
なし
新緑も
すでに落ち着き
街はきたるべく
梅雨を前にしていた
淳はアパートを
残り1ヶ月で引き払うと
大家に告げた
行き先はわからないが
背水の陣をひいた
アパート代を
けずり
学費に充てる
いやそんな
だいぎめいぶんではない
叔父さんの夢に挑戦するために
お金を貯めることにした
叔父さんの夢
それは
ホノルルマラソンにでること
外国で
いくらかかるかはしらない
手続きも
いろいろあるだろう
そして
マラソンという
未知の領域
聞けば42km近く
どこまで遠いかわからない
走り続けるらしい
走り続ける
今のくだらない
自分に必要なことだろう
朝日の中を走ってやる
そう
心に決めた
しかしながら
自分にできるのか
立ち止まると
考えてしまう
あのまま
アパートでのたれ死ぬのか
それもそれで
芭蕉風
しかしながら
今の世の中
それがありふれてしまっている
さびしい世の中
人がひとでないかもしれない
なし




