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……そうだ、投資を始めよう!  作者: 大本営
長期投資あれこそ
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積立投資を過信する風潮に一石投じてみる

この話は前回「投資を開始できない方のための投資法」と 思想的につながっています。未読の方はぜひそちらからどうぞ。

 こんにちは。

 現在2025年12月30日の夕方ですが、皆様はどのような年の瀬を迎える予定ですか?

 僕は2025年中の投稿を目指して執筆中です。

 3時間程度で書き上げたら読み上げソフトで修正箇所を炙り出し、校正⇒読み上げソフト⇒校正のサイクルを3回程度実施して、除夜の鐘まで投稿できる筈。

 多分、ギリギリ年内投稿は可能だと思う……


 こんなギリギリの状態で執筆している今回のお題は、「積立投資を過信する風潮に一石投じてみる」です。


 以前から僕は積立投資に否定的な理由をそのうち執筆すると書いていましたが、自分の中で訴えたい点がようやくまとまりました。

 かなり時間が経過したので忘れている方がいるかもしれませんが、今回は宣言通りに否定意見を述べていこうと思います。


 議論を呼びそうなお題ですが、決して誰かの投稿サイトを標的にしたわけでも、積立投資そのものを全否定する意図はありません。

 名著ウォール街のランダムウォーカーを保有しているので、インデックスファンドの有利性も一応理解しているつもり。


 その点を踏まえた上で、またこいつは馬鹿な主張をしているな、と笑いながら読んでいただけると幸いです。



 ◇



 最初にぶっちゃけますが、僕もeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)に積立投資をしています。

 元々積立投資そのものに否定的でしたが、流石に喰わず嫌いは良くないと思い直し、実験的に積立投資を始めて早5年。

 確かにリターンが出ますね、と実体験を得ています。


 もっとも実体験を得て、尚、積立投資を過信する風潮には危惧を覚えますね。


 YouTuberや投資系SNSなどの意見をまとめると


 ①長期的には株価は上昇してきた

 ②長期的には米国株は上昇してきた

 ③入金力が全てを解決する⇒積立投資一択することで効率性を極限まで高めるべき

 ④ドルコスト平均法は成功率と再現性が高い投資手法なので、この手法を疑うべきではない

 ⑤積立投資の敵は動揺する自分自身の心

 ⑥投資アプリを消去して市場情報をシャットアウトすることが必勝法




 上記6つの意見について、僕なりの意見を述べていきますね。



 ①長期的には株価は上昇してきた

 ②長期的には米国株は上昇してきた


 ①~②については条件付きながら効果を認めます。

 条件付きなのは積立投資の対象はインデックス・ファンドだけだという意味を、新NISAから投資を始めた人達が本当に理解しているのか疑義があるからです。


 メリットは手数料が安く、市場平均の成績を得られる点。

 デメリットは市場の変化をもろに反映されるため、基準価額がジェットコースターのように変化する点。


 NASDAQやマグニフィセント・セブンなどに投資するよりは変化の度合いは緩やかですが、投資初心者の方々がジェットコースター的変化にどれだけ耐えられるのか正直疑問なのです。




 ③入金力が全てを解決する⇒積立投資一択することで効率性を極限まで高めるべき


 ゲーマーの一人として僕も効率性を求める感情は理解できます。


 投資をマネーゲームと呼びたくないですが、投資とは貴方が慣れ親しんだゲームではなく、貴方が汗水流して手に入れた給料を代償にするゲームです。

 ゲームオーバーしてもコンティニューなど簡単にはできません。

 負けることができないゲームに求められるのは効率性ではなく、どのような状況でも負けない高い防御性を基本にした戦闘スタイル。例えば超長期投資をする政府系ファンドは、リスクを最小に抑えるために債券を30%程度保有するポートフォリオを組んでいます。


 長期投資に必要なのは効率性ではなく、高い防御性なのです。


 例えば2025年4月トランプショックは良い例。

 多くの投資初心者が退場された気がしますが、このような悲劇が多発したのは積立投資=インデックファンド一択という心理的にも構造的にもリスキーなポートフォリオが流布しすぎたのも大きい。


 投資は投資家の自己責任だとしても、あまりにも無責任な論調だと怒りさえ覚えます




 ④ドルコスト平均法は成功率と再現性が高い投資手法なので、この手法を疑うべきではない


 ドルコスト平均法は成功率と再現性が高い投資手法なのは、僕も実践しているので有効性は認めます。

 積立投資が再現性の高い投資手法だとしても、株式ファンドにすぎないことを忘れてはいけません。


 投資家が受入れ可能なリスクとは「投資に回せる金額」だけを意味するのではなく、「市場の変化にどれだけ耐えられるのか」も含みます。

 仮に受入れ可能な市場変化が10%減までならば、そもそも積立投資だけを投資対象にするべきではありません。



 でもでも、含み益バリアがあればいいじゃん!



 含み益バリアは有効な手段ですが、受入れ可能な市場変化が10%減では、十分な含み益バリアが確保される前に投資家の心が折れる可能性が高いのです。ドルコスト平均法は成功率と再現性が高い投資手法ですが、受入れ可能な市場変化に見合わなければ意味がありません。

 積立投資はどこまでいっても株式ファンドによる運用ということを、投資家は忘れていけないのです。





 ⑤積立投資の敵は動揺する自分自身の心

 YouTuberや投資系SNSも問題視していますね。

 そこを問題視する点は評価します。



 ですが、その対策はいただけない。




 ⑥投資アプリを消去して市場情報をシャットアウトすることが必勝法


 効果があるでしょう。

 知らないのですから動揺はしないので、途中売却など起きる筈がありません。

 その点だけは認めます。

 ですが、それだけ。


 はっきりいって有害極まりない対策です!



 でもでも、効果はあるのだろう?

 だったらいいじゃん!



 ⑥で得られるのは投資期間であって投資経験ではないのです。

 多くのYouTuberや投資系SNSは、この点を誤解しています。

 

 この必勝法で得られる利益は形を変えた退職金。


 退職日に降ってわいた大金に使い方が理解できず、無駄使いをする高齢者が世にどれだけ多いことか。僕の友人や友人の父親がせっかくの機会だからと、無駄に高い車を購入する姿を何度も見てきました。投資とはお金の使い方を学ぶ行為であって、退職金のようにある日降ってわいたお金に踊らされるような人を量産する行為ではないのです。


 お金に踊らされないには投資経験が必要ですが、投資をしていたとしても一切情報を見ないで過ごしたならば経験値など得られません。

 投資期間終了というゲームをクリアしても、金融リテラシー:レベル1のまま。

 投資をしなかった方々は金融リテラシー:レベル0ですから、それよりはマシですが、言うなればそれだけ。


 ある日退職金を手に入れ、無駄に浪費する高齢者と同じ事態が品を変えて引き起こされるでしょう。

 投資アプリを消去して市場情報をシャットアウトすることが必勝法で得られるお金が、人生に何の役もたたないとは主張しませんが、利益だけを求める手法は害を含んだ考え方なのです。




 投資家はお金を管理・運用した実績があって、初めて投資家といえます。

 貴方はそれでも尚、YouTuberや投資系SNSの主張を信じ、積立投資一択を実施して市場情報を全てシャットアウトする必勝法を続けますか?


 僕はこのような手法を勧めません。


 それは本当に、貴方の人生を豊かにする投資でしょうか。



 今回のところは、この辺で。


 貴方に良い年が訪れますように。


 ではでは。

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