最低限許容しなければいけない損失は、いくらなの?
投資云々についてエッセイを執筆していると、嫁さんに相談することがあります。投資の世界とは全く無縁な人なので、僕が対象にしている読者層とマッチするので丁度いいのですよ。
その彼女がある日、こう切り出しました。
「投資が重要で必要なのは分かったけど。最低限許容しなければいけない損失は、いくらなの?」
これには困りました。
事前に知っておきたい気持ちは、分からないではありません。
投資金額についてはコラムや書籍とかで、余裕資金とか三年間運用しないとか説明がありますが、最低限許容しなければいけない損失について聞いたことがないような?
人によって値が異なるので答えようがない、と言えばそれまでですが……
株式投資なら「損切り」について説明すれば、回答になる気がします。
損切りは「これ以上悪い結果になる前に手を打つ」手法です。損切りラインは10%が妥当な値らしく、これより損失は発生しますが、利益が上がらない商品にいつまでも資金を置いておくことを防止できます。
詳しくは人気漫画「インベスターZ」で描かれているので、興味のある方はそちらを読むと分かりやすいでしょう。
損切り10%は株式投資の手法です。
嫁さんのようなリスクを極端に恐れる人は、ローリスク・ローリターンでの運用――日本国債ファンド一択になるでしょう。そして日本国債ファンドで10%損失するまで放置していたら、もう手遅れです。
残念ながら損切り10%は、嫁さんが求める答えにはなりえません。
◇
例えば、次のように仮定してみました
現状維持ではインフレリスクにより、現金の価値は目減りします。
黙っていても失われる価値なら、投資で失われたとしても許容できると定義できないか?
この仮定を公式にすると、
投資額×(インフレ率-定期預金の利率)=許容可能な損失
となりますが、果たして妥当なのか?
正直なところ違和感が残ります。
色々考えた結論は、次のようなものでした。
「そこまで損失を恐れるなら、個人向け国債を選択すれば?」
……椅子から転げ落ちないでください。
投資家はリスクを受け入れ、リターンを求める存在。
ローリスク・ローリターンのスタンスであれ、ハイリスク・ハイリターンのスタンスで、本質は同じです。損失をそこまで恐れるなら、そもそも投資信託をするべきではありません。
幸い極端に損失を恐れる方向けの金融商品は存在します。
それが「個人向け国債」。
元本割れなしが保障されてますから、損失を恐れる必要はないでしょう。
金利の変動については、財務省HPによると「経済環境等により実勢金利が下落した場合でも、0.05%(年率)の最低金利を保証します」と記載があります。クーポン(金利)は少ないですけど、リスクを取りたくないのですから仕方ありません。
極端な回答になりましたが、これが妥当な回答なのでしょうね。
今回のところは、この辺で。




