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大力(嘘)で身を立てる  作者: ろん
第一部 辺境開拓村

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SWOT分析

この世界のこともわかり、エルン村で過ごして、エルン村での立場の変化も経験したことだし、SWOT分析も試みてみよう。



SWOT分析は内部・外部の軸とプラス要因・マイナス要因の軸をかけ合わせて、強み(内部・プラス)、弱み(内部・マイナス)、機会(外部・プラス)、脅威(外部・マイナス)の4つの領域について検討する手法だ。


昭和生まれの手法で古臭いとか言われたりするけど、結構便利なフレームワークなんだよな。



ただ、内部のプラス・マイナスは比較対象が必要だな。

伝聞でしか知らないが、他の辺境開拓地域と辺境開拓地域以外の王家直轄領・貴族領をとりあえず比較対象としておくか。




強み(内部・プラス要因):

他の辺境開拓地域に対しての強みは、まず戦力の充実度が挙げられるかな。


12歳までの一時的なギフト持ちの滞在だけでなく、大人のギフト持ちが4人いることと、ギフト持ち以外でも大森林探索に問題なく参加できる戦力がいて、今後継続的に維持・増加できそうなことは、圧倒的な強みだろう。



食料を供給能力は、農業ギフトを持つアデリナさんが農作物の魔素を使う生命魔術の存在を知らなかったことから、他の辺境開拓地域だけでなく、貴族領などと比較してもこれは強みと言えるんじゃないだろうか。


孤立してもすぐには詰みにならない、外部と交流が途絶えても問題なくやっていける物理的な自立性も強みかな。




弱み(内部・マイナス要因):

他の辺境開拓地域、それ以外の貴族領などを含めても、エルン村の人口の少なさと、今後の増加見込みの低さは弱みと言えるかもしれない。


これは人為的なスタンピートを含めた外部からの介入を排除できる目処が立つまでは解決できないだろう。



武力と生産能力について、12歳で王都に行くレフ兄さんと俺を除くとエルン村長とアデリナさんの2人にかなりの部分を依拠している、属人的な所はエルン村の弱みとなっていると思う。


キリル兄さんの成長と、身体術・魔術の習得が進めば、ある程度解決できかもしれないが。




機会(外部・プラス要因):

辺境開拓地域が持続可能性があるものと考えられていないこともあって、無税というのがありがたいな。


自給率100%以上を維持できるなら、お得な制度とも思える。


強制的に王都や貴族領の都市部の貧民層などを受け入れる必要があることが、ある意味では税と言えるかもしれないが。



大森林に接しているという辺境の立地は、魔獣に対抗できるなら資源の供給地を抱えているとも考えていいかもしれない。


素材や資源だけでなく、大森林という魔境の仕組みや秘密などが明らかにできたら、できることの幅が広がりそうな気もしている。


大森林を通って別の場所へ移動できるだけでもいろんなことを実現できそうだしな。

まあ、『先』の話になりそうだけども。




脅威(外部・マイナス要因);

外部の介入はいろんな意味で脅威になるだろう。



エルン村長は王家直轄領である南東辺境開拓地域の管理者に任命された立場となる。


管理者の死亡もしくは辺境開拓地域の壊滅以外で管理者が解任された前例はないらしいし、管理者が任務を全うできなくなっても世襲が認められている。


ただ、『うまくいっている』という表面的な事実だけを見て、王家や貴族が動く可能性はゼロではないだろう。



エルン村長とアデリナさんの調査と考察による、人為的なスタンピードのリスク、その前提となる外部の介入もある。


国内の貴族や隣国からの潜入要員や、その工作などは脅威として考えておくべきだろう。


北西村や近隣の町で既に動いている可能性は相当程度高いと見ている。


この確度の高い脅威に対しては、俺がエルン村にいる内に対処すべきだと考えている。




SWOT分析で整理してみても、あまり目新しい発見や収穫などはないかな。


SWOT分析をした後の定番として、弱みを克服し、強みをさらに強化して、機会を活かし、脅威に対処する。


この基本に立ち返るだけだ。


この作品を読んでいただきありがとうございます!


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