企画のアイデアはいつもどこかに転がっている
無茶振りを受けたものの、商店街、PTA、自治体(役所)という座組の中で、中心的な役割を任せてもらえたのはありがたい。
(まずはコンセプト決めからだなあ)
今回の趣旨としては、町のPRだ。外部から足を運んでもらってこの町のことを知ってもらう。そして子どもたちが活躍しているところをアピールする。そのためにはやはりキャッチーなものが必要だ。
「好きな言葉は、トリックオアトリート(お菓子くれなきゃいたずらするぞ)!」
「嘘でしょ」
今日もお昼休みは、冴・芽依コンビがいつものように漫才を繰り広げている。
「だって合法的にお菓子を巻き上げることができる魔法の言葉だよ」
「ハロウィン以外では違法よ」
俺も流れに乗る。
「この世には冴にいたずらされたいおじさんもいるからね」
「え、いたずらされたいおじさんって何?」
「泉って時々変なこと言うよね」
「あはは……」
しまった。小学生にはまだ早かったか。
急いで話題の舵を切る。
「本当に冴はお菓子が好きだね」
「うん。お菓子の家があったら迷わず入っちゃうと思う」
「魔女に食べられちゃうよ」
3人で笑う。
俺は笑いながら、頭の中でいろんな点がつながり線になっていくのを感じていた。
・ハロウィン
・トリックオアトリート
・お菓子の家……
これはまた緊急企画会議だな。早速チャッピーにスマホから連絡し、放課後緊急招集をお願いした。開催場所はもちろん片桐さんの店、bar C-SHOCKだ。




