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【完結済み】社畜にもなれなかった俺が、JSに転生して経営の才能が開花した件 〜駄菓子屋からはじめて100億円企業を創るまで〜  作者: しけもくパイポ
プロローグ

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流れがきた

 事情聴取から解放された頃には、午後2時を回っていた。誤解は、少女本人や周囲で見ていた人々の証言によってなんとか解けた。冷静さを取り戻した母親からは何度も頭を下げられた。


「気にしないでください。僕も安易に手を引いてしまったので」


 とはいえ、これが面接でもなんでも無かった以上、俺は面接をすっぽかしたことになる。やっと掴んだ面接の機会を水泡に帰してしまった。ああ、なんて愚かなのだ。


 ぐーーー。


(とりあえず何か食べよう)


 

 駅前のファストフード店にでも入ろうと、道を引き返す。ハンバーガーか、うどんか、牛丼か。豪勢に寿司でも食らいたいところだが、無職の男が、面接にも行かずに口にできるほど、寿司屋の精神的ハードルは低くない。たとえ回転寿司であっても(無回転寿司など言うまでもなく)だ。


 いや、ちょっと待てよ。それならば、今日という日を豪勢に祝えるだけの素晴らしい一日に変えればいいのではないか。幸いにも時刻は14時を回ったところ。今日はまだ半日も残っている。


 今、この事実に気がつけたということ。これこそが天啓。さっきは迷子の少女を救ったことで徳も積んだ。確実に流れはきている。


 ーーこの切り替えの速さこそ、和泉澄人の真骨頂であった。


 財布に残っていた3千円を握りしめ、「新装開店」の旗が立ち並ぶ遊戯場へ揚々と足を踏み入れた。



 結果としては、バカ勝ちした。いつもの流れでは、あっさり3千円は飲み込まれ、さらには寮費の支払いに取っておいた4万円にまで手をつけ、結果スカンピンというオチなのだが、今日の澄人は違った。最初の打ち出しで見事に入賞させると、いきなり確変大当たり。その後は当たりも当たり、連チャンに次ぐ連チャン。合計8万円のプラスを勝ち取って店を後にした。


 突然降って湧いた8万円。これで豪勢に寿司を食らうのは容易いが、ふと叶のことが頭をよぎった。この8万で、いつも世話になっている彼女に恩返しをできないだろうか。これからも就活は続く。支えてくれる人への感謝が、就活においても成功の鍵なのかもしれない。


ーー和泉澄人は、神のようなものに見守られながら生きていると、常々思っている人間なのである。


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