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サイド 山田愛芽
PM23:15 日野市内自宅マンション。
山田愛芽は、喪失感でいっぱいだった。
「響也が・・死んだなんて・・・」
警察から、自分が響也と最後に話をした人物であると聞かされてからというもの、眠れない日々が続いている。
二人はただの知人ではない。元、恋人同士だ。
一途に夢を追う彼に惹かれ付き合いだしたが、次第に彼の心は別のものへと向いてしまった。
寂しく、そして辛かったが、彼の夢の弊害になるならと身を引いたのだ。
だからこそ、久々の彼との会話はうれしく思っていた。あわよくば、また彼の傍にもう一度―。
(そう思っていたのに・・)
「響也・・・」
悲しみで胸が張り裂けそうになる。それほど、自分にとって彼という存在は大事だったのだ。
涙があふれてくる。
そして、同時に忌々しく思う。
「ヒビキ・・すべてはあの子から始まった・・。いえ、アイツと響也が出会いさえしなければ・・」
彼女の目が鋭く光る。
そして、ケータイを取り出し電話をかける。
「もしもし・・?私。話したいことがあるの・・ええ・・できればすぐに・・ありがとう。
枇々木君」




