プロローグ
初投稿作品
——I.I.D 700、起動しなさい。——
私はその言葉を耳に(知覚)した為、保護カプセルの中から、静かに出た。
目を覚ましたばかりではあるが、眠気などはない。
先程の声の主を探して辺りを見渡すが、どうやらいないらしい。
それでも、その声は何処からか続けた。
——貴方はここから出なさい。外に出たら貴方は、自由よ。——
私は肯定の意を伝えると、この施設の外へ繋がる扉を目指した。
途中、語りかけてくる声に従い、今後必要になると言う物をいくつかまとめて、ストレージへと収納する。
そしての最後に、
——貴方は私達の希望。私達が成し得なかった目的を貴方なら達成出来ると信じている。
最後になるが、私達を許してほしい。——
意味の分からない話をされて、困惑している私は、何かが途切れるような感覚を覚えながら扉の外へ出る。
そこには、世界が広がっていた。
私の知る世界とは、比べ物にならないくらい広い。
一瞬迷子になったかのような錯覚を覚えたが、システムは正常だ。
まず私は、先程の声の言っていた話を整理する事にした。
先程の声は、幾度か聞いた事のある、MOTHERと呼ばれるメインシステム群の総称で、私達アンドロイドのシステムメンテナンス等を一任していた。
そんなMOTHERが私は、自由だと言った。私は正直戸惑っている。
正確にはシステムが答えを出せずにいる。答えの出ない問題が、今までなかった事で、システムは対処に困っていた。
そこで私は、一度その問題を棚上げし、次の問題に移った。
私がMOTHERの希望という話だ。
そもそも、MOTHERの言う目的と言うのが分からない。
分からないものを託されても、私にはどうしようもない。
この問題も棚上げだ。結論、(と言うには解決出来ていないが)現状では問題解決は不可能と判断し、これからについて考える事にする。
最初は、現在の荷物を確認する。
まず、硬貨の入った皮袋。
これは、この世界で使われているドールと言う通貨だ。
次に金属製の剣。
極めて純度の高い銀で出来ており、魔獣戦闘に特化した剣で、魔石でルーン文字も埋め込まれている。最後に地図。
施設を中心にして、辺り一帯の地図が描かれている。
取り敢えず、一番近い街に行けとメモが貼ってある。
次は、辺りを調べる。今現在、熱探知センサに反応はない。
風が草を切る音以外に怪しい音もない。
周囲は見晴らしのいい草原で、何か動けばすぐにわかる。
今は、特に何もいないようだ。
最後に、もう一度地図の確認。
ここから、一番近い街は南に520km進んだ所にあるファインと言う街だ。
現時刻は、8時32分22秒。日が暮れる前に付けると良いのだが。
いくら私がアンドロイドでも、夜間に魔獣に襲われれば無傷では済まないだろう。
自動修復機能である程度の損傷は治るが、致命的な損傷を治すMOTHERがいない以上、危険を冒すのは得策ではない。
そう結論出した私は、早速移動を開始した。
初投稿になります。趣味でやって見たかったのです。続きはいつになるかわかりませんが、早めに。週二ペースが出来るといいな。最後に、拙い文章ですが、頑張っていきたいと思います。




