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芸術部の事件簿  作者: ハルコ
前を向くのが怖くって
50/62

10話

調査はしていたが、まさか犯人と鉢合わせになるとは思わなかった

正直愉快犯だと思っていたが、小さな子供が集まるところで犯行に及ぶとは中々に非道なやつだと感じた

悲鳴が3階に轟くと同時に、ジャック・ウォ・ランタンは右に進路を取り、渡り廊下に逃げていく

「待て‼」

俺達2人は反射的に走り出す

「先回りして挟み撃ちで」

反面園花はそう言って中央渡り廊下に向かう

「園花ちゃん!」

呼び止めようとする明に

「壁新聞部のブース!」

と一言言った。

犯人が逃げる為に使える教室棟東階段は、壁新聞部のブースで封鎖されているされている

園花も機転が利く。やつは袋のネズミだ

俺達は廊下を思いっきり走り、図書室の前で急カーブして渡り廊下に続く扉にたどり着く

古びた曇りガラスのドアを開ける

ギィ

錆びた金具の音を響かせて扉は開いた

時間にして約15秒。そこまで距離はない。

どれだけ早くても反対側の扉を開けているタイミングだ

そのはずだった

しかし渡り廊下にはには人影はない

肩で息をしながら明は呟く

「嘘だろ」

俺はにわかに信じられずに渡り廊下の真ん中まで行き、周囲を確かめる

まさかとは思ったが飛び降りた形跡もない。

ちょうどそのタイミングで園花が反対側の扉を開ける。

さすが園花、早い。

しかし予想に反して狼狽える2人しかいない状況に困惑しているのか、あたりをきょろきょろしていた

何かを見つけたのか大声で叫ぶ

「先輩!!非常階段です!!」

そういわれて横を見る

左手には確かに非常階段があるが、こちらからは死角で見えず、頭になかった

明は俺より非常階段の近くにいたので先に動き、階段を大急ぎで下る。

あとを追い、俺も下る

少し汚れた階段を大急ぎで下る

やっとの思いで1階につくと、明が立ち尽くしていた

息の上がった声で悔しそうに言う

「充、やられたよ」

目の前には昇降口前広場があり、人でごった返す文化祭の風景が広がってた

たしかここには国際交流クラブを初めとした人気ブースが立ち並んでいる。

もちろんその中にはコスプレ客も多くおり、中には瓜二つのカボチャもいた。

こうなってしまったら見つからない。

第一にあの被り物も脱がれたら犯人かなんてわからない。

「先輩!!」

園花が少し遅れて降りてきた

しかしこの風景を見て同じことを思ったらしい

「逃げられましたね」

息があがらず冷静なのはさすがと言ったところだ

「くそ、非常階段を使うなんて」

俺は悔しくてつい口に出た

いつもならここに明ものってくるのだが、肩で息をしながら奴は何か考えているようだった

「明先輩、どうしました?」

園花はそれに気づいて聞く

明は大きく深呼吸をしたのちに

「いや、一つ疑問が生まれて」

と言った

「犯人、この学校に詳しいような気がするんだよ」

と言った。

確かに東階段が使えないという事を知っていたとしても生徒も頭に浮かばない非常階段を使う頭があるだろうか?

しかも思いつきで使ったにしては出来すぎている。

非常階段を使えば確かにこのブースに出て逃げやすくなる。

逃げやすいであろう特別棟東階段もすぐ左手にあったが、確かにこれを下ってしまうと下の階は人が少なく逃げるには少し難しいところだ。

そこまで考えると悪い予感が頭をよぎった

園花も同じだったようで

「生徒が犯人ってことですか」

園花はそうつぶやいた。

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