お昼ご飯は流しそうめん。(路野江)
私が職員室に入った時には12時を過ぎていた。
つまりもうお昼の時間になっている。
だから、中にいた灯太、浩介さん、サクラさん、それと鬼見教頭は流しそうめんを……
流しそうめん?
「ちょ、なんで冬なのに流しそうめんなんですか!?」
私は思わず突っ込んでしまった。
するとすぐさま、
「路野江ちゃん、たぶんツッコミをいれるべきなのはそこじゃないと思うわ。」
とサクラさんが冷静な態度で言ってきた。
サクラさんも若干あきれていたみたいだ。
上流に陣取る灯太が
「言っておくけど、あんたを認めた訳じゃないからな。」
と言ったかと思うと、下流の方にいる鬼見教頭は
「この鬼見、別にあなたのことが好きな訳ではありませんし……。」
とか言ってるし。
「はーい、流すぞー。」
という浩介さんの声と共にそうめんが放たれる。
灯太の箸の前の空間が歪み、そこにそうめんが差し掛かると、消えた。
そして鬼見教頭の箸の前にそうめんが現れた。
「おっ!?ちょ、待て待て!それは反則だろうが!」
「知りませんね~ンフっ、おいしいですね。」
「くそっ……」
悔しがる灯太を尻目に、鬼見教頭はそうめんを頬張っていた。
……いやいや、そんなことしてる場合なのだろうか。
「ま、いいじゃねぇか。することは終わったんだからさ、楽しめばよ。」
浩介さんがそう言って次のそうめんを準備していた。
……ん?終わった?
「サクラさん、修復作業は……?」
「あぁ、それなら栞ちゃん達のことも含めて全部すんだわよ。」
「す、すご……」
なんという修復能力だろうか。というか……それは常人ができることなんだろうか。
私が感心していると職員室の扉が開かれて進が入ってきた。
「あ……サクラさん、栞と玉は……?」
「散歩してると思うよ。」
「散歩……?」
「そう、これ取り終わったから。……たぶん受信装置なんだけど、朝に外したからね。」
そう言ってサクラさんはケースから拳ぐらいの装置を2つ取り出した。
「あ、進ちゃんも点検しておく?」
サクラさんは笑いながらそう言った。
進もそれに対して微笑みながら
「昔、取ってもらいましたよ。」
「それもそうね。」
というやりとりをしていた。
「路野江先生、私も外行ってきますね。」
「あ、分かった。気をつけてね~。」
進にそう声をかけると、彼女はそのまま職員室を出た。
私はサクラさんと一緒に流しそうめんに混ぜてもらうことにした。




