本棚裏への突入(ユウ)
図書室に入り、僕と鳥越君と石町さんは真っ先に奥の本棚に向かった。3人の精霊もその後に続いて。
「……ここだな。」
鳥越君が問題の棚を見上げる。
石町さんは無言でさっきの紙を取り出す。
そして僕はロックのあったところの本を取りだそうと近づいた……あれ?
僕は棚の部分を掴み、手前に引いてみる。
すると、ドアのように開いたのだ。
「……ロック……かかってなかったね。」
石町さんがちょっと残念そうに紙をポケットにしまった。
「とりあえず……これで。」
鳥越くんが小さな懐中電灯を手にして中を照らす。
足元には階段が見えた。
「……行ってみようぜ。」
鳥越君の言葉に、僕達2人はうなずいた。
「みんなもついてきてね。」
僕が精霊達にそう言うと3人の精霊達は、
「ワカッタ!」
「ハーイ。」
「アァ。」
とみんな違った返事をした。
それを聞いて鳥越君も満足そうにうなずいて、先に進み始めた。
僕達5人もその後に続いて入っていく。
みんなが入りきった時。
背後で大きな物音がすると同時に自分達が闇に包まれた。
かすかに見える視界の中で、鳥越君がライトの先を僕の後ろに向けた。
そこで照らし出されたのは、何もない壁。
「……閉じ込められた……?」
真っ先に石町さんがそう呟いた。
まさか、誰が?
思い当たる節がない。
とりあえず6人で壁を叩いてみたけれど、びくともしない。
「どどどっどうしようっ!?」
「ずっとここにいてもどうしようもないし、とりあえず先に進もう。」
僕は取り乱していたけれど、鳥越君が先に進もうとした。
そんな冷静でいられる事態でもない気がするんだけど……
僕がそんな事を言おうとしていたら、
「待って。」
と石町さんが呼び止めた。
かと思うと、僕達の持つ懐中電灯から出ている光が少し弱まり、照らす範囲が広がった。
「これは……」
鳥越君も驚いているようで、懐中電灯をまじまじと見ていた。
「これが……私の能力……『光線操作』……光を操れるの。」
「はぁぁ……。あ、もしかしてこないだのも……?」
さらっと能力を明かされた。心なしかクレープが胸を張っているようにも見えた。
鳥越君はなんかぶつぶつ言っていたけれど、
「……行こう。」
と言って、石町さんは先に進み始めてしまった。
そして僕達も慌てて追いかけるのだった。




