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家出ってダメじゃないよね(ツユ キ)
「ん……。」
我は目を覚ます……というか目を開ける?
体を起こして、その流れを止めないようにクローゼットに向かう。
たいした距離はないはずなんだけど、体が重いなぁ……。
クローゼットを開ける。中を見て、大きめなバックを2つ……探すまでもなくみつかった。
1つめのバックには着替えを詰める。幸い自分の部屋に着替えをしまってある。良かった。
2つめのバックには……なんだその……色々、好きなものをだな……。
特にこの白いうさちゃんは絶対持っていくんだ。
このうさぎは……えへへ……。
……さてと、準備終わったし……終わったけど……どうしよう。
どうしよう!?なにも考えてないとは……。
そうだ!学校に行こう!先生いるっていってたし、誰か来るかもだし。
我は部屋を出る。お父さんもお母さんもリビングにいるみたい。
足音を立てないようにして……。
玄関に向かう。
「……いっ……」
いってきますじゃないか、帰ってくるかどうか分からないし。
「……さよなら。」
我は静かに呟いた。2人だけじゃない、誰にも聞こえないように。
帰ってくる気はない。少なくとも真実を知るまでは。




