第1話「つまらない日常が…」
この度、小説家になろうで色々な作品を読んでいるうちに自分も書きたくなってしまった皇冬夜と言います。
初めての投稿なのでおかしな部分や違和感などがありましたら、ご指摘して頂けるとありがたいです。
授業ってほんとつまんねぇよなぁ…。
俺は数学教師が言っている難しい公式を聞き流しながら回想する。
俺はなにも変化がないこの平凡な日々に飽き飽きしている高校生2年生の十六夜健人だ。
せめて彼女でもいれば楽しいんだろうが、あいにく俺の顔もこの日々のように平凡でモテたことがなく、彼女もいたことがない。
俺の両親は俺が中学3年生のときに事故で亡くなり、幸い残してくれた財産が多く、日々の生活には困らなかったが、両親を亡くしたという現実から目を背けていた俺はラノベという存在に出会った。
ラノベは主人公がハラハラドキドキしながら冒険したり、世界を救ったり、女の子とイベントがあったりと、本当に刺激的な日々を送っていた。
でも俺は本の中の世界と現実とのギャップに失望した。
現実は朝起きて、学校に行って、授業を受けて帰る。これの繰り返しだ。
キーンコーンカーンコーン
と、今までの自分を回想していると6時間目の終わりのチャイムがなった。
「(よし!こんな平凡の象徴のような学校なんてはやく抜け出してラノベ買いに行くか)」
「健人ー、今日は街中にナンパでもしに行こうぜー」
俺と同じ帰宅部の友人が話しかけてきた。
「わりぃー、心惹かれる提案なんだが、今日はちょっと寄るとこあるから無理だわ」
「おっけー、女子が好きすぎて犯罪とか犯すなよー」
「さすがに犯罪は犯さねぇよ!」
ったく、人をなんだと思ってんだあいつ…。
まぁ、多少女好きなとこは自覚しているが。
そうして心の中で文句を言いつつ本屋に向かっていると突然叫び声が聞こえてきた。
「キャーッ、誰かその人を捕まえて!!」
そこには綺麗なお姉さんとこちらに走ってくる男がいた。
状況を見るに、綺麗なお姉さんはカバンを盗まれたみたいだ。
「(ここで良いとこ見せて綺麗なお姉さんとお近づきになりますかぁ!!)」
どうして俺はこのときこう思ったのか分からない。
武道もなにも習っていない平凡な高校生にひったくり犯を止められるはずがないのに。
「おい、おっさん!止まりやがれ!」
すると男は血走った目でこちらを見て、
「どけ!ここで捕まったらオレの人生が終わんだよ!」と言い、ナイフを取り出した。
「(やべぇ…これもしかして詰んだか?)」
グサッ。
「ガハッ、お…い、まじ…か。俺、こん…なとこ…でしぬ…の…か…。」
「(あーあー、俺まだ童貞なのになぁ。こんなことになるならあいつとナンパ行っときゃ良かったか?
まぁ、ラノベも捨てがたいし今更か…。でも、もし、本当にもしもの話だが)」
健人は死ぬ寸前こう願った。
「(生まれ変われるなら、剣と魔法の世界で最強になって女の子とイチャイチャして過ごしたいぜ!!)」
こうして十六夜健人は16歳で一生を終えた。
文章を構成したり、改行をいくつ使うか、など今まで見てきた小説家になろうの作者様たちはこんな大変な作業をしてきたんだなと実感しました。
バンバン続きを書く予定なのでよろしくお願いします!