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熟れた記憶のさつきあめ  作者: わらびもち


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第6話 夢の終わり

◇◇


 ガラゴロと音がする。熱い、苦しい。息が——できてはいるけど、呼吸をしないと。


 仰向けに倒れたまま、周りを見渡した。地面に溜まっている、真っ赤な池。すっかり崩壊した大きな施設。誰も生きてきない中で、鳥みたいなモノが大きな声を上げながら空を飛んでいた。


「はぁっ、はぁっ……げほっ」


 確か、『星の園』に爆弾が落とされたんだ。それで崩壊して、頭を打って。そう、オニが爆弾を落としたんだ。だから違和感を抱いて、私は——。


 先生だったか、本だったか。頭が良いと自分の中に世界を作ってしまうことがある、と聞いたことがある。現実逃避か、あるいはシミュレーションか。とにかく、自分を確立するためにそんな手段を取るらしい。


 言われてみればそうかもしれない。先生達の教育も、オニのことも。客観的に見るために世界を構築したんだ。


「■◇□◇◇? ■■◇□◇△■■。◇◇◇△■■◇◇□」


 私の前に現れて、オニはそんなことを語りかけていた。相変わらず、緑と黒の姿をしている。彼がなんて言ってるのかなんて分からない。どんな意味があるのか分からない。けど、やっと。


 私は大きく息を吸った。熱くて、苦しくて、やっと軽い空気。無意味な教育が終わったんだ。これで、やっと終わったんだ。


 私達の敗北によって、ついに終わった。閉ざされた中で育ったおかげで私は詳しくはなかったけど。この日、戦争が終わった。

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