マルゲリータピッツァ
そういえばココ最近、洋風のものを喰っていない気がする。
いや、待てよ。
俺は洋風のものを喰ってはいるな。
この前喰った、パスタやハンバーグ、チーズバーガーは、どれも全て洋風なものではないか。
どちらかと言えば、俺は中華系の料理の方を喰っていない気がする。
そんな事を考えながら、仕事帰りの俺は、自宅のソファの上でスマホを見ながらゴロゴロしていた。
俺がスマホで見ていたものは、デリバリーサービスをしている飲食店の一覧が載っているサイトで、俺はその中から今日の夜飯候補を探していた。
デリバリーサービスとは、自身が届けてほしいものを、家まで届けてくれるサービスであり、このサービスを飲食店が行うことにより、飲食店の味を自宅で楽しむ事が出来るようになっている。
かく言う俺も、デリバリーサービスで商品を何度か頼んだことがある。
しかし、飲食店のデリバリーサービスが最近増えてきた結果、色々なものが頼めるようになった。その結果、俺は今日の夜飯を何にしようか決めかねていた。
でも考えてみれば、デリバリーサービスなんて、ピザ屋が昔からよくやっていたような気がするな。
しかし何故、最近になって多くの飲食店がデリバリーをするようになったんだ?
あっ、そうだ。
今日の夜飯はピザにしよう。
そんな感じの思考を経て、夜飯をピザに決めた俺は、早速ピザを注文することにした。
ピザの注文を終えた俺は、リモコンを手に取り、テレビをつけた。
そういえば、最近になって飲食店がデリバリーサービスをやるようになった理由について、ピザを注文する前に俺は考えていたな。
やはり、その理由として一番考えられるのは、新型コロナウイルスだろう。
あのウイルスが流行った影響で、みんな家から出ることが出来ず、飲食店のデリバリーサービスの需要が高まったという感じだ。
あれ?でもそうやって考えてみると、多くの飲食店がデリバリーサービスを始めたのは、そこまで最近では無いのではないだろうか。
「ピンポーン」
そんな考え事をしながらテレビを見ていると、自宅のインターホンが鳴った。
俺は玄関の扉に向かい、覗き穴からインターホンを鳴らした主を確認した。
鳴らした主を覗き穴からよーく見ると、ピザの箱を持っている。
どう見てもピザ屋の店員だ。
そんな確認をした俺は玄関の扉を開け、ピザ屋の店員からピザの箱を受け取り、料金を支払い、扉を閉めた。
そういえば、今日の俺はパジャマ姿で扉を開けてしまったが、ピザ屋の店員にどう思われただろうか。
そんな事を考えながら、俺はピザの箱を自身のテーブルの上に置き、ピザの箱を開けた。
今回、俺が頼んだピザはマルゲリータピザである。
しかし、このピザはただのピザでは無い。
ナポリピッツァである。
ピザには、2つの種類がある。
1つはアメリカンピザ、もう1つはナポリピッツァだ。
特に、デリバリーサービスをしているピザ屋のピザは前者の方であり、後者のピザはデリバリーのピザであまり見かけない。
しかし、俺は断然にナポリピッツァの方が好きであり、アメリカンピザは自分で金を出してまで喰おうとは思わない。
それは何故か?
それは2つのピザに明確な違いがあるからだ。
俺はそう思いながら、今回頼んだマルゲリータピッツァをひとくち喰った。
美味い。
特に、このナポリピッツァ特有のモチモチとした生地がたまらない。
ナポリピッツァの特徴として一番目立つものは生地の良さである。
ナポリピッツァの生地は、高温の釜でじっくりと焼いたものとなっており、モチモチとした美味しい生地となっている。
対して、アメリカンピザの生地はオーブンで短時間で焼き上げる為、ナポリピッツァよりもモチモチはしていない。
しかし、アメリカンピザはナポリピッツァよりも具だくさんなものとなっている。
この点が、アメリカンピザとナポリピッツァの違いであり、前者はピザにのってる具を、後者はピザの生地を楽しむものとなっている。
ほとんどの人は、別にピザなんてどっちでも良くないと思うかもしれないが、俺はそうはいかない。
特に、アメリカンピザとナポリピッツァには圧倒的な差があると、俺は感じている。
何故かと言うと、具を楽しむだけのアメリカンピザは、俺的にそれと似たようなモノを簡単に作れてしまうと感じているからだ。
それは、食パンに具を沢山乗っけて、オーブンで焼いたもの。
ピザトーストである。
そんなものだったら、家で簡単に作れてしまう。
だが、ナポリピッツァはそうはいかない。
このモチモチの美味しさは、家で作るには手間が掛かりまくりである為、店で頼むしかない。
そういった特別感と、生地の食感を楽しむナポリピッツァは俺の中では、格別なものだ。
特に、そんなナポリピッツァとマルゲリータの相性は、神がかり的な美味しさを生み出していると言っても良い。
要するに、最高と言うやつだ。
マルゲリータは、乗っける具材をトマト、チーズ、バジルというシンプルな3つのものしか乗っけないピザの事を指す。
そして、このマルゲリータの特徴は、使う具材を絞ることで、具材本来の旨みしか出ない点にある。
その為、このマルゲリータというピザは、もろに職人の腕が問われるピザと言える。
そして、今日頼んだここのピザは、物凄く美味い。
ちゃんと、トマト、チーズ、バジルの調和がキッチリと取れていて、どの具材も邪魔をせず、全てにおいてこのピザの美味しさを引き立たせている。
コレをデリバリーサービスのクオリティで喰えるなんて、最高だ。
そんな事を考えながら、1人で注文したLサイズのピザを喰っていると、いつの間にかそのピザは無くなってしまった。
いつも喰い終える度に、何か名残惜しさ的なものを感じてしまう俺だが、今回のピザは大満足であった。
こんな大きい、質のいいピザを一人で喰えたんだから、満足しない訳がない。
そんな至福のひとときを終えた俺は、ソファからベットに移り、今日も眠りにつくのであった。




