雷神刀
「雷神刀?」
と、俺が言ったら、零のお婆さんが、
「雷神刀は、雷童家に封印されている刀で、その名の通り、雷神の力を持つ刀なんですよ」
と、言った。
「んじゃ、その雷神刀が盗まれたんですか?」
「刃!それは無いぞ。だって、封印は、雷童家の人間でさえ、解けないだから」
と、零が言った。そして、俺が、
「そうなんですか?だったら、ナゼ?雷神刀の話を?」
と、言うと、零のお婆さんが、
「零が言ったとおり、封印は誰にも解けないハズだったんですが。おそらく、悪魔に封印を解かれ、盗まれたんじゃないかと?」
と、言った。
「ナゼ?悪魔の仕業だと?」
「零には、この道をして欲しくて言えなかったですが。悪魔に関わってしまったなら、言いますね。私は、陰陽師で、陰陽師協会の人間なんですよ」
と、言った。すると、零が、
「陰陽師協会!?って、ナニ?」
と、言った。そうか?教えてなかったけ。
「説明するよ。陰陽師は、知っているだろう?」
「映画とかマンガとかに出てくる、日本の悪魔の専門家的なやつかな?刃、合ってる?」
と、零が言った。
「んー。合ってるかな?ま、それはともかく。陰陽師協会って、言うのは、陰陽師を束ねている、要するに、陰陽師の組織みたいな所なんだ。
「ちなみにだが、世界には、悪魔を倒そうとする組織は、陰陽師協会を含めず、あと二つある。
「一つ目は、祓魔師騎士団。主に、世界の全ての場所に基地があって、日本にもある。また、キリスト教を元に悪魔を倒そうとしていて、キリスト教の教会も拠点にしている組織だ。
「二つ目は、真偽悪魔信教。主に、召喚術師の組織で、悪魔を使って倒すから、そう言われているが、謎だらけの組織なんだ」
と、俺が言うと、「へぇー」と、零が言った。
本当に分かったのか?
そうか。
だったら、零の霊力が高いのは、陰陽師一家だったからなのか?
ま、何にせよ、悪魔に雷神刀を使われる前に倒さなきゃな。