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第一話 勘違い

「考えごとか?トシぃ…」

「あ?んなもんじゃないよ。黄昏てんだ。」

「カーッ!痛ー。」


平凡、そうだ。とても平凡な毎日、幸せとは思ったことはないが、過不足なく満足した高校生活を送っていた。友達もいて、ゲームもあって、彼女は…いないけど

トシ、俺は平凡って言われる人間なんだろうな。お似合いだけど。


ん?


「ハヤトお前何書いてんだよ。」

「描いてるの間違いだ。俺は将来漫画家になって、世界が俺に注目するんだ!」

「へぇ…ヘッタクソ」

「なんだとー!?そっちこそ夢はあるのか!俺は立派ーな目標があるんだよ!」

「大層なことで、いいよ俺は、野心溢れるタイプじゃねえんだから。」


いや、やっぱ俺幸せだわ。


「しゃ!できた。骸骨ヒーロースカルマン!」

「んだよそれw安直過ぎw」

「いいだろ!ペーパーマンとかジャスティスウーマンだって同じようなもんだろ!」


キーンコーンカーンコーン


「帰り寄ってこいよ。レースゲームアップデート入ったんだぜ。」

「やだよ。俺ハヤトに勝ったことねぇのに。」





「ねぇ君たちぃ…」

「「ん?」」


「この辺でぇ…ちっちゃな骨見なかったぁ?とおっても小さくてぇ…」

「いや。」

「特にそんなものは」




「あ、あったあった」




グシュ




は?


「トシ!テメェ何してんだ!」

「あれ?ない…」

ドスッ

「あがぁ!!?」

ドシ   

    グチャ

バキ

「やめろ!」

ドン…

「んぁ?なんだこのガキ」

「俺が見えてねぇのかよおっさん…テメェは一生許さねぇ!」

「キミには用ないから。」






痛過ぎてうまく見えない…何があった?

おっさんが…

「ハヤト、…」

「へぇ、あの子ハヤトって言うんだ。ごめんなぁ坊やぁ、あいつの体これしかねぇや。」


手を持ってる…手?

「は…は?は!?おま…ごほっごほ…」


「て言うか人違いだったぁ…あーあ怒られちゃう…まいいや。きみ










       もう死んでいいよ

           」




勘違い。そう簡単な物で片付けていい戯言なんかじゃ済まされない。誰しも勘違いというものは起こりうる。だが今回のは…




         幼少期


俺はよく怪我をしやすかった。なんでかわからない。転ぶとか、そういうことじゃなくて、運が無いというやつだ。

目の前の人にぶつかって指の爪が剥がれたり

普通なら無いだろみたいな位置の肉離れなんか起きたり、もうとにかく運が悪かった。

でも小学生になってからそんなことは起きなかった。そんなことは、本当は神のいたずらなのかもしれない。




そう勘違いしていたのかもしれない…




「はっ!」

赤黒い空、霞んだ雲、焦げ臭い匂い、 頭が締め付けられるような感覚。

「じ、地獄…」

「俺、やっぱ死んだ?…あれ?服がある…それに…」

さっき刺されまくった箇所が空いている…


て言うか死んだら服も一緒に来るのか?

そう言うものなのか?

バグァアアアアアアアアアア‼︎‼︎‼︎

「なんだ!?」

牛⁉︎いやデカ!な、なんだよアレ!

「やばいやばい逃げろ逃げろ!」


ダッダッダッダッダッ


「怖い怖いこわいこわいコワイ!あ、岩陰!」


ザザーッ


はぁはぁ…

地獄なのに牛⁉︎て言うか鬼とかは?

訳がわからない!


ポグァアアァア‼︎


「ぎゃーーー!!」


ドンッ!


「がぁ!ッ…腕が…ぁああああああああ‼︎」

ブルルゥ…


ドッドッ


「もう、死んでたまるかよーーーー!!!」








         ドスッ


「え?」

無くなった左腕であろう箇所から、棘のようなモノが、化け物の脳天を貫いた。


ズキンズキン

「んぐ!?痛い…腕っ」

確かに吹き飛ばされたはず…骨ごと…なのに


「なんで骨だけ生えてるんだよ…」


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