運命の相手
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…………1体だけの奴がいるよ!
男の人とミシェルが動かない。
ヴァンは頭抱えてるし、
この男の人って、多分ヴァンを迎えに来たのよね?
探したって言ってたし、着替えとこ!
早速、私は簡易更衣室にティオを連れて入った。
出る頃には動いててくれたら良いんだけど、ね。
着替えて更衣室から出ると、ミシェルに怒られた。
「酷い!お嬢様。御1人で着替えられるとか!……私も着替えてきますわ!」
「あはは、……ゴメン。」
更衣室にミシェルが入っていった。
私は、首を傾げヴァンに聞いた。
「で、何だったの?」
「……まぁ、紹介しとく。こいつが此処を治めてるキースメリア、宰相だ。」
男の人は右腕を胸の前に持ってきて、礼をした。
「キースメリア・レッチェ・タクト・ロメアと申します。この国の宰相を勤めさせて頂いております。どうぞ、お見知りおきを、世界樹の巫女様。」
「チナツ・クロイツです。此方こそ、試験期間中お世話になります。宜しくお願いします。」
「ふむ、中々礼儀も分かってらっしゃる様で何よりです。気に入りましたよ。ヴァン様。」
「ククッ!まぁ、お前には味方でいて貰いたいからな。」
なんか、話が逸れていきそうだったので戻す。
「で、キースメリアさんとミシェルの関係は?気になって仕方無いんだけど?」
「…………言ったとおもうが、キースメリアは水龍だ。で、龍族には……運命の相手が存在する。」
「運命の相手?其れが、ミシェルだと?どうやって分かるのよ?運命だなんて……。」
「1度出会うと、さっきの様に衝撃で動けなくなる。2人ともな、……困った事に龍族は運命の相手と引き裂かれる事を極端に嫌がる。相手を守り、同じ時を生きる為に力を共有する様にもなる。相手が死ねば片方も死ぬ。其れほどに強く想い合う。」
「…………凄い、としか……。」
「……まさか、あのメイドが相手とは…な、」
「有り難う御座います。ヴァン様のお陰で運命の相手に出会う事が叶いました。まさか、私の相手が吸血鬼とは少々驚きましたが、」
「ん?…………吸血鬼?相手が吸血鬼?……えええええ!ミシェルって、吸血鬼なの!?」
嘘!全然知らない!聞いてない!
2人が驚いて私を見た。
「……知らずに吸血鬼を側に置いてたのか?」
「此れは、余計な事を言ってしまった様ですね。嫌われ……る事は無くても、怒りますかね?」
「怒りますわ。お嬢様には知られたく無かったのに……。」
更衣室からミシェルが悲しそうな顔をして出てきた。
「……ミシェル」
「お嬢様……黙っていて、申し訳ありませんでした。正直に言いますわ。私は、美しい物が大好きです!!クロイツ家の廊下でお嬢様の微笑みを見た時に、先程の衝撃と同じ位の衝撃を食らいましたの!」
「あ、ああ、そうね、鼻血出して倒れてたのってミシェルよね?あの時なの?」
正直、ドン引きだったんだけど……言わないでおこう。
男2人の頬が引き吊ってるけど、
「そうですわ。その時にこの方にお仕えするのだと……でも、私は忌み嫌われる吸血鬼です。お嬢様にバレたら……蔑まれたりしたら……あら?ご褒美?」
M属性もお持ちですか?
完璧に今、ドン引きしてます。
「コホン、ですから、お嬢様にバレたら側に居られないと思って黙っておりました。……陰から御守りする所存ですが!」
……ストーカーか?
ドSでMでストーカー
凄いのに好かれちゃてたのね!私!
「はぁ、クロイツ家は知ってるの?」
「はい。成人されている方は御存知です。それどころか、奥様方は血の提供までして下さっております。私が、平穏にアルヒレスタに暮らせているのはクロイツ家在っての物です。」
何処まで懐が深いんだ、クロイツ家は?
「ああ~、もう!考えて、考えて、悩むだけ無駄な気がしてきた!」
そう、此処は異世界ファンタジー!
何でも有りな世界!
「……良いよ。メイドが吸血鬼でも何でも、ミシェルはミシェルだし、私だって一応クロイツ家の者だもの。懐深くなきゃね!此れからも宜しくね。ミシェル」
私はミシェルに右手を差し出しギョッとした。
ポロポロとミシェルは泣いていた。
泣きながら、ミシェルは私の右手を両手で握り締めた。
「…よ、宜しく……ぅ…お願い、しますぅ。お、嬢様ぁ。」
ミシェルの涙をハンカチで拭う。
「吸血鬼って事は、長生きしてるんでしょ?そんなにポロポロ泣かない!」
「ぐすっ!うぅ、嬉し過ぎて~」
「メイドが世話されてどうするのよ?もぅ、あ~血が欲しくなったら言って?私も提供させて貰うわ。ミシェルがそこら辺の男に噛みついてる所とか、見たくないし!」
ミシェルが目を見開き、数度瞬いた。
私の言葉に驚いて、涙も引っ込んだ様だ。
「そんな……ことまで……」
「吸いすぎないでよ?まだ、死ねないからね!」
「わわわわ分かっておりますわ!もし、お嬢様が亡くなったら私も死にますわ!」
ミシェルの言葉にキースメリアさんが反応する。
「其れだと、私も死にますね!思ったより、短い付き合いでしたねヴァン様。」
「…………愉しそうに言う事か?」
「そうよ。せっかく運命の相手が現れたんだから、後追いとか、許さないわよ?好きなだけイチャイチャすれば良いのよ!」
ミシェルの顔が見る見る赤く染まっていく。
「……イチャイチャ何て、」
私は1度ミシェルに微笑むと、キースメリアさんの方を向いた。
「…………キースメリアさん、さっきヴァンが引き裂かれる事を極端に嫌がるって言ってましたが、私の活動場所はアルヒレスタです。ミシェルが私のメイドを続けるのならば、ミシェルもアルヒレスタで活動する事になります。大丈夫何でしょうか?引き裂かれた事になりませんか?」
「はは、其れぐらいの距離、何の問題にもなりませんよ?会おうと思えば、幾らでも会いに行きますからね。」
「転移で来ましたもんね。安心しました。……早ければ半年であなたの元へ送り出します。そしたら、好きなだけミシェルとイチャついて下さい。」
「「「!?」」」
全員の顔が真面目な物になる。
「……早ければ、世界樹は半年で枯れると言うのか?」
「?……言わなかったっけ?世界会議で」
ヴァンが大きな溜め息を吐くと、私のこめかみをグリグリしてきた。
「痛い!痛い!痛いいいいいい!!」
「そんな大事な事を言い忘れたからだ!」
「いや、だってぇ、ヴァン、も、痛いぃ、悪い!」
グリグリが止む。
「……俺は悪くないだろう。」
「ヴァンが会議中なのに!無理矢理キスなんかするからでしょ!信じらんない!其れで私、会議途中で帰ったんだもの!だから、ヴァンも悪い!」
ミシェルの目が据わる。
「……無理矢理キス?」
「いや、あれは、チナツが答えないからで……。」
忘れようとした事が思い起こされ、怒りが沸き上がる。
溢れた魔力で、髪が舞う。
「無理矢理は駄目でしょう?最低です。万死に値します。」
ミシェルの髪も舞う。
「え~、キースメリア?せめて、メイドを止めろ!」
「やぁ、ヴァン様が悪いかと…………それより怒れるミシェルも綺麗だと思いませんか?素敵ですよ、ミシェル!」
キースメリアはミシェルしか見えていない。
流石の魔王ヴァンでも、冷や汗が流れた。
「「死ね!!」」
「うああああああ!!」




