第九十二録:募るは──。二節「原因究明。」
─────ユダ遺跡を後にしたその数日後、フラウリン国内。
ザディルとハミルトンはユーリカたちを護送を請け負って城へ訪れていた。
「お久しぶりね〜ザディル、アヤ。」
ヒラヒラと手を振りながら現れたのはこの国の女王、ソレイユ。
「お久しぶりです、ソレイユさん。」
「お、お久しぶりです!」
私は敬意を込めて深く頭を下げる、アヤはまだ慣れていないのか一拍遅れてぎこちなく頭を下げた。
「もう〜畏まっちゃってー!」
私たちが顔を上げるとソレイユさんはカラカラと笑いながら陽気に振る舞う。
「で、その後ろの子たちが例の?」
「はい。ユーリカ、ボタン、ジンジャー、リンダです。」
「可愛い子たちね!みんなよろしくー。」
ソレイユさんはユーリカたちへ近づいていき1人1人と握手を交わす、ユーリカらは急な事に少し戸惑い気味だったが順番に握手をして行った。
「ソレイユさん…ラグナと一緒に外まで来て貰えませんか。」
「うん?いいわよ?ラグナー?」
魔術だろうか…ソレイユさんが小さな魔術陣を手のひらに出現させて声を掛けた。
その後すぐに奥から男性…ラグナが足早にやって来る。
「どうしました?ソレイユさん…っと、これはもしかして前に話していた?」
「そ、この子たちがそうよ。」
ラグナはユーリカたちへと視線を向けた、自身と同じホムンクルスということにどこか思うところがある様子。
「実は外にもう1人いるのですが見て頂いた方が早いかと。」
「あら?そうなの?」
「なにか…問題がありそうですね。」
私たちは全員で城の外へ出てもう1人と…1機
の元へとやってきた。
「これは…レーヴァテインやグングニルの発展型!?どうして!?」
「あら似てると思ったけど関係あるのね。」
「関係あれというか…何というか……本来無いはずというか……」
「なによ煮え切らないわね。」
ラグナはツクヨミを見て驚き混乱していた……ドロシーがデータを元に再構築した物だ知らないのも無理はない。
「ツクヨミ、中の子を出してやってくれ。」
私の声に反応したツクヨミは体勢を低くして搭乗席の扉を開けてメアリーが落ちない様に手で支えてゆっくりと慎重に地面へと降ろした。
「あら…ザディル、この子も?」
「はい、しかし意識が戻らないのです。」
「ふーん…」
ソレイユさんはメアリーの額に手を当てて魔術陣を展開、彼女を淡い光が包み込む。
「身体は問題ないけど…脳に埋め込まれてるヤツが厄介ねー。取り出せなくは無いけど賭けになるわね。」
ソレイユさんの真剣な顔が事態の重さを物語っている、やはり…神代の技術が悪さをしているのだろう。
「ザディルさん、アレ!ドロシーちゃんが渡す様に言ってたやつ!」
「あぁ…そうでしたね。」




