↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
8/47

転生しました!悪役令嬢 7

———これだけ好意を全面に押し出されて。

それを5年間続けられると、流石に心も動くというもの。


『エドウィン皇太子は、筆頭婚約者を溺愛している』ことは周知の沙汰で、他の婚約者候補は次々と辞退していった。


外堀はとうに埋まり、私の心も、気付けば彼に動きかけていた。

——あくまで、そうね、好意が3割か4割!

半分も行ってないんだから‼︎




そして彼が一年先に学院に入り、過ごす時間が減っても、事あるごとに皇宮に呼び出され、接点を持たされた。



———どうしろというの?

——貴方の心は、いずれ聖女のものになるのに。


————でも、もしかしたら




貴方は、『魅了』の力を、跳ね返してくれるかも知れない。




ほんの僅かな期待が、私を苛む。


そんなこと、ある訳ないのに。


そんな甘い『魅了』なら、(ラノベ)の中でも誰かしら跳ね返していたはず。

ヒロインに優しい世界だから、跳ね返す必要なんて無いのかも知れないけど。





———物語と現実は違うよ


もし、私の記憶を話すと、貴方はそう言うでしょう。


そうね、そうかも知れない。

でも、貴方に対する()()()()()()恋心を自覚してしまった私には、それは心を壊しかねない賭けで。


それも、9割方負けの決まった、圧倒的不利な賭け。


そんなものに乗る訳にはいかないから、私は着々と準備を進めた。






エドウィン様が13歳の年、魔物の動きの活発化と召喚陣の構成のため、聖女召喚が5年後に行われるのが決定した。


魔獣の大規模侵攻(スタンピード)に充分間に合う計算で、魔力量が多く次期皇太子妃となるであろう私の箔付のためにも、私も魔力を提供することになった。


これは、(ラノベ)には無い話。

努力の結果、私の魔力は召喚陣を維持するに足る程増えたのだ。

正直、魔法師団でご飯が食べられる。

それも、幹部で。

もちろん、就職先の一つに数えている。



私の公爵家(いえ)は、聖女召喚が為されると、その後の聖女を養女に迎え、後見する役目を負う。



——私は、私の『エドウィン皇太子の婚約者()()』という立場を奪う女性を、召喚し、義姉妹として世話することになる。


分かっていても、皮肉過ぎて笑えた。



(ラノベ)では、聖女は『魅了』の能力(ギフト)を持って現れる。

それも、『誰もが聖女(ヒロイン)を好きにならずにはいられない』程の力。


無論、私の家族含め、周囲の皆が聖女の味方になる。

(ラノベ)での私は、エドウィンからも家族からも見向きされなくなって、寂しくて聖女に不満をぶつけた。


——そして、私の世代の卒業パーティーでの断罪。


味方は誰もなく、即刻の国外追放。


——それは、魔獣が出る森への放逐なので、つまるところ『死刑』なのだ。





でも。


私は、自分で自分の死刑執行書にサインするつもりはない。


聖女に目が向いたエドウィン様を実際に目にしたら、きっと幻滅できる。


大好きな家族も、きっと吹っ切れる。


だから、皆の目が聖女に向いてから、私は早期卒業制度を使って、隣国に留学すべく手筈を整えているところだ。


言葉もお金も生活する場所も、5年後までに全て整える。

その手始めとして、今年からお父様に、傘下の商会の一つを任せてもらったばかり。



商会を隠れ蓑に、隣国に拠点を作る。

——やり切って、みせる。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。