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最強の創造スキルを手に入れた俺、異世界で大儲けできると思ったら現代科学より上でした  作者: おりこー3


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第1話︎:働きたくない俺、異世界に落とされる

働きたくない。


それが、俺の人生のすべてだった。


朝起きるのも面倒。


布団でごろごろしながら、ゲーム三昧。


そんな俺は、あっさり死んだ。


理由?


正直、よく覚えていない。


ゲームのやりすぎで寝落ちしてそのままポックリか


通り魔に遭遇したのか。


まあ、どうでもいい。


死ぬって、こういうもんだろう。


気づけば、真っ白な空間にいた。


空も床も、どこまで続いているのか分からない。


光も影もなく、ただ“白”だけが広がっている。


現実の世界ではありえない光景だ。


それなのに。


妙に意識ははっきりしている。


耳を澄ませる。


自分の呼吸音しか聞こえない。


どこかに出口があるわけでもない。


全てが白い。


「わあああああああ!」


何かに悲鳴をあげたわけではない。


大声を出してみたかっただけだ。


「ひょえええええ!」


もう一度言う。


俺は頭がおかしくなったわけではない。


ただ、大声を出したかっただけだ。


「かーーめーーはーー」


その時、突然声がした。


「よう、いらっしゃい」


「めっ……?」


誰もいないと思っていた世界に、人がいた。


「はぁあ?」


全力で必殺技を放とうとしたところで。


後ろから声が聞こえた。


恐る恐る振り向く。


そこには――


ジャージ姿で、手にポテチを持った男が立っていた。


小太り。


髪もまばらに生えている。


どう見ても神様には見えない。


「すいません。」


「誰もいないと思って、つい……」


「ところで……」


「だれ?」


「神だけど?」


「……神? 本当に?」


男は肩をすくめて、ポテチをかじる。


「まあ、そんなもんだ」


「暇だから、お前を異世界に送ることにした」


暇つぶしに転移。


どんな神様だよ。


「……で、俺はどうすれば?」


神は、無造作に手をひらひらさせた。


「選べ」


「ここで消えるか、異世界に行くか」


「消える……?」


神はうなずく。


一瞬、俺は迷った。


このまま何もせずに終わるのも。


案外、楽かもしれない。


けれど、すぐに思い直す。


いや。


「異世界って、なんか面白そうじゃん」


「剣とか魔法とか……」


一瞬、胸が躍った。


だが、すぐに冷静になる


(冒険…ねぇ…)


(それって義務みたいなもんだよな)


(なんか嫌だな…)


答えは簡単だった。


「……行きたくない」


「働きたくないし」


神はしばらく沈黙したあと、目を細めた。


「……は?」


「働かなくていいなら、行く」


「お前……」


「それでいいのか?」


「消えるんだぞ」


「なんか、めんどくさい」


神はため息をついた。


そして、小さく笑った。


「……」


「じゃ、じゃあ特別にスキルをやろう」


突然、神が手をひらひらと動かす。


その瞬間。


頭に何かが流れ込んできた気がする。


体中がビリビリと痺れるような感覚。


「……な、なにこれ?」


「お前に与えるスキルは“創造”だ!」


「創造?」


「理解しているものなら、何でも作れる」


「材料もいらないし、理屈も簡単」


「イメージするだけで物ができる」


「……材料いらない?」


「理解してるだけで?」


「そうだ」


「能力の限界は、お前の理解力次第」


「失敗もするけど、慣れれば無双できる」


俺は頭の中で、いくつか思い浮かべた。


ライター。


石鹸。


保存食。


ファンタジーの世界なら、どれも使えそうなものばかりだ。


すぐに作れるイメージが湧く。


「これ……」


「働かなくても生きていけるんじゃね?」


神は小さく笑った。


「その通りだ」


「使い方次第じゃ、金持ちにもなれる」


「下手すりゃ、世界…取れるかもしれんぞ」


「……じゃあ、それで」


即答だった。


働かない人生。


最高だ。


神は少し考え込むと、最後に言った。


「一応、忠告しておくぞ」


「そのスキルは、本来人間が扱うものではない」


「変なことをしたら、責任は取れないぞ」


「変なこと?」


「まあ、いいや」


「金持ちになって、ダラダラ過ごすだけだしな」


神はポテチを一枚、口に放り込んだ。


「では行ってこい」


「異世界へ」


その瞬間――


視界が揺れた。


意識が落ちる。


――――――


そして。


気がつくと、俺は森の中に立っていた。


「……ここが異世界?」


周囲を見渡す。


木。


木。


木。


見事なくらいに森だった。



「ステータス」


おもむろに異世界知識を試してみた。


……。


何も出ない。


「ファイヤーボール」


何も出ない。


さらに手を前に出す。


「FIREBALL」


発音の問題でもないらしい。


身体中を何かが駆け巡る感覚。


無し。



手を開いた。


頭の中で、ライターをイメージする。


形。


重さ。


火をつける仕組み。


指で弾く感覚。


その瞬間。


手元が淡く光った。


そして――


イメージした通りのライターが出現した。


挿絵(By みてみん)



「……」


念の為、指で弾く。


ポッと、小さな火が灯った。


「本当に」


「本当にできた!!」


思わず笑いがこぼれる。


その時だった。


「ギャオオオオン!」


遠くの方で、獣の鳴き声が聞こえた。


「……」


俺は笑うのをやめた。


まずい。


かなり、まずい。


「まずは人間を探そう」


「さすがに言葉は通じるよな……?」


言葉が通じない異世界転生なんて、聞いたことがない。


(頼むぜ、神様。)


頭の中には、ジャージ姿でポテチを持った神が浮かぶ。


「……」


「大丈夫……だよな?」


「グルルルル……ガァァァァッ!!」


遠くで、もう一度獣の声が響いた。


ライターを握りしめ…


鳴き声とは真逆の方に歩き出した。

初投稿、お読みいただきありがとうございます!


この作品がデビュー作となります。


1人でも多くの方にご愛読頂けると幸いです。

完結目指して頑張ります。

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― 新着の感想 ―
働きたくないという執念だけで神様を呆れさせ、最強スキルをゲットしちゃう主人公が面白いです。 ライター一つで異世界ライフが激変しそうな予感……。 働かないために無双するという、やる気があるのかないの…
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