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転生したら非人間だった件。  作者: もっちー。
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02.転生したらおもっくそピンチだった件

二話目投稿です。張り切っていきます。




なんてことだ。

夢だったら早く覚めて欲しい。そう思って私はぎゅっと目を瞑る。だが、何時まで経っても変化は訪れず、こうなったら、と思いっきり自身の両頬を叩いてみた。

痛い。その確かな痛みが、これは現実だ、と私の脳内に響きかけてくるようだった。


私は瞑っている目を開けてみる。

眼前の光景は相も変わらず、空を仰ぐと頭上では見たことのないような巨大な鳥が旋回しているのが見えた。私はそれを見てくらっと眩暈がしつつ、先程まで自分がいた屋根のある所に戻る。

嗚呼、いったい何処なんだ此処は。

まず、状況から考えて転生してしまったことはもう認める他ないようだ。今の私にとって、何で前世の記憶があるのか、とかもうどうでも良かったのだ。その理由は、今空を仰いだ時見えた巨大な鳥にある。


いや可笑しいでしょ。なんであんなのがいるの?なんなの?


前世の私は幼い頃から生き物が大好きで、よく分厚い図鑑なんかを持って来て部屋で読んでいたから分かる。いや、それが無くともあのサイズが可笑しいのは絶対に分かるだろう。

アーチ状の石の屋根のお陰で今のところは奴に目視はされていない、はず。あ、でもさっき外出ちゃったか。あれ?これ本当に大丈夫?


《 解。 此処は危険だと思われます。直ちに、此処から移動することをおすすめします。 》


え、危険なのか。マジか。どうしたら良いんだ。

取り敢えず自分が今置かれている状況について、なるべく冷静に考えてみた。

此処はアーチ状の石の屋根があるけど、空洞になっている。空には旋回する謎の巨大な鳥。そして、今気が付いたがどうやら此処は大分高所らしい。それなのに生い茂る緑は何処までも続いているように見えた。いったいこの大森林はどんだけでかいんだか。もし、この世界に人間の住む町というのがあるのだとしたら私は直ぐにでもそこに行きたい。そして住みたい。だが、この状況ではもしかしたら町に行くどころか、この大森林から出れもしないのではないかと、湧いた不安に自分自身が押しつぶされそうだ。


いや、でもこのまま何もしなかったら生き残る可能性は完璧0%だろう。幸いにも、このとんでもない高所には無数のツタが絡みついている。太さ10㎝はあるだろうかそれはツタというよりも根に近い外見をしていた。しかし、ツタはツタである。何処から伸びているのかは不明だが、緑は陸にある。空に浮上しているなんてことは有り得ない。つまり、これは唯一私が此処から脱出できる脱出口だ。


思い立ったら吉日。すぐに行動しよう。じゃないと私がデッドエンドだ。そんなの嫌だ。

私はそろりそろり、と忍び足で太陽の光が当たる所まで移動するとしゃがんで、恐る恐る太いツタに足を掛けてみる。ぐっ、と足を押し出す様に力を入れてみたが、ツタは撓りもしない。どうやら本当に頑丈らしい。良かった、と希望が見えてきたこれからに安堵する。いや、安心するのはまだ早い。何もかも感情は後で良い。今は下に降りることだけを考えよう。



そう思って、ツタを降りている真っ只中、今まで空を旋回していたあの巨大な鳥が少し低く飛び始めて直ぐに、此方に直進してくるのが見えた。やばい、と思い焦った私はあろうことか次のツタに掛けようとした足を滑らせてしまう。その瞬間、凄まじい浮遊感が体を襲う。元々、絶叫系が大の苦手だった私はこの時に自分の両手をツタから離してしまったのだ。恐怖のあまり、胸にしまい込むようにして。

此処は空中。ものすごい風圧に思わず目を閉じた。顔が痛い。目の前にあの巨大な鳥が見えた。嗚呼、もう終わりだ。


そう決心した時だ。突然、風圧が弱くなり、ふわっとした何かに優しく掬い取られるような感触がして私は目を開けた。

胡桃色の透き通るような羽根が見えて、驚きのあまり硬直してから顔を上げる。そこにはあの巨大な鳥の頭があった。嗚呼、此処は巨大な鳥の背中か。って、え、どういうことだろう。

意味が分からないで混乱する私を他所に、またあの電子音が相も変わらない調子で脳内に響く。


《 解。 黄金鳥(クリューソス)は気に入った魔物を巣まで運ぶ性質があります。 》


え、でもさっき危険だって言ってたじゃん。


《 解。 あの場所は人面鳥(ハルピュイア)の住処だと思われます。人面鳥は極めて獰猛なため危険です 。》


うわあ、マジか。じゃあ、あそこで焦ることとかなかったじゃん。損した、完全に損した。


ん?というか、えっと電子音さん?この巨大な鳥の説明もっかい言ってみてくれます?

わんもあぷりーず、と待っていると予想通りあの電子音がまた聞こえ出した。


《 黄金鳥は気に入った魔物を巣まで運ぶ性質があります。 》


……。


え、嘘。待って。もしかして今の私、人間じゃないの?


《 解。 はい。姿形は人間に酷似していますが、上級魔人です。 》


嘘だろ、え、私魔物?(人間として)狩る側ではなく、狩られる側かよ。そんなバナナ。

というか、え?魔人って強いのかな。


《 解。 魔人は人間よりも魔物に近い存在である以外、特に身体能力などは人間と比べて大差はありません。 》


詰んだ気がする。私の人生。何より、こんな化け物ばかりなジャングルから人間の身体能力で脱出できる訳がない。マジで狩られる側だったわ。終わってる。私みたいな平和ボケしまくりの日本からやってきたごく普通の女子高生なんかはそれこそ下手したら、その辺の一番弱い魔物にも殺られる自信がある。


嗚呼、もう本当神様って残酷だ。


だらっだらですが、一話よりは大分長くなりました。

まだ二話ですが、取り敢えず此処まで読んでくれた読者様に感謝感謝です。

何卒、次話も宜しくお願い致します。

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