表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/9

9話 大会 舞台へ

リリアが舞台に立つと、最初に深呼吸をして心を落ち着けた。周囲の緊張感も感じるが、今はただ自分の力を信じて、パフォーマンスに全力を注ぐ決意を固めていた。


「さあ、いくよ!」彼女は小さく呟きながら、ゆっくりとステージの中心に歩み寄る。


スピーカーから流れる音楽のイントロが、彼女の心を高揚させる。音楽に合わせて、まず最初にやるべきことは──回転。彼女は両手を広げて、軽くステップを踏みながら回り始める。まるで風のように軽やかに回転し、髪の毛が舞い、反射する光が一層鮮やかに輝く。


その髪が回転に合わせて揺れ、メタリックスライムが塗られた髪の毛が光の中で色を変えながら、鮮やかな反射を放つ。最初は淡い銀色、その後、紫、青、ピンク、金色が順に混ざり合って、まるで星空が彼女の髪に宿ったかのような美しさを見せる。


観客の視線は一斉に彼女に注がれ、目を奪われる。その輝きに、誰もが思わず息を呑んだ。まるでその瞬間だけ時間が止まったかのように感じるほど、彼女の舞いは幻想的だった。


回転しながらも、リリアの表情は明るく、そしてどこか自信に満ちていた。顔の表情が少しずつ変わり、今度は驚きと喜びを込めた笑顔を見せる。その笑顔が観客一人ひとりに届けられ、さらにステージ全体が輝く。


回転を終えると、リリアは一旦静止し、そのまま腰を少し落とし、次の動きに繋げる。踊りのステップが切り替わり、今度は腕を大きく広げ、次第に力強く、しなやかに舞台を支配していく。


メタリックスライムが塗られた髪は、彼女の動きに合わせて色を変え続け、その輝きは観客の心を強く打つ。


「すごい……!」誰かが呟く。観客の中から感嘆の声が漏れ、その中で主人公はさらに力強く舞い続ける。最初の回転から徐々に変化していく彼女の動きは、観客に飽きることなく彼女に注目させ、目を離せなくさせる。


そして、パフォーマンスの終わりが近づくと、主人公は再び回転を始める。最後に大きなターンをし、音楽のビートに合わせて華やかに一周回ると、最後は華やかなポーズを決め、静止する。


その瞬間、彼女の髪が光り輝き、メタリックスライムによる反射が最高潮に達し、まるで光の女神のようにステージ全体を照らす。観客からは大きな拍手が湧き上がり、主人公は満面の笑顔を見せながら深く一礼した。


「ありがとうございます!」彼女の声は、舞台上でも輝きと同じように清々しく、観客にしっかりと伝わった。


その時、観客はただのパフォーマンスを超えた、真の輝きを目の当たりにしたと感じた。主人公が放つ光は、彼女自身の内面から溢れ出たものであり、その瞬間、彼女が本物のスターだということを誰もが確信したのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ