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女神と、悪魔と ― ― 過去にある未来 ― ―  作者: 一ノ瀬 俊晶


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終 ~ 次の未来へ ~

 リシケシの北、切り立った岩山の、奥。

 深い谷を見下ろす、岩の台地に、四人は、立っていた。

 一人は、鎧の戦士の男

 一人は、僧侶の男

 一人は、黒装束の女

 一人は、ローブの女


「何年振りかしら」

 フードが風に揺れる。

「……五年だな」

 その女の手には、黒い剣の柄だけが握られていた。


 四人の視線は、足元の、平たい一枚岩に、集まっていた。


「漏れてるわ、少しずつ」

 ローブの女は、その岩に手を置く。その顔に、幼さはない。

「ああ……私にもわかる」

 黒装束の女も、岩に手を置いた。


「この封印の蓋を、護る方法か……」

 鎧の男は呟いた。

「この悪魔が復活してしまうと、何が起きる?」

 僧侶は聞いた。


「わからない。レンズが蘇るのか、新たなレンズが生まれるのか、未来がみえない」


 その時、南の空から、白い小鳥がローブの肩に、とまった。

 女は、目を細めた。

 ローブの女は、立ち上がった。力強く。


「でも、その未来には、私がいる」


 澄み渡る空。輝く霊峰。その下に、四人がいた。

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