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7 両手持ち用の杖は殺人犯を捕まえる

「うわぁ!」

 と思わず声が出てしまった。


 その瞬間周りの視線が私に集まる。


 そしてヒソヒソと話し始めた。


 どうせあのなんか精強のメルアとかいう第2の名前で私を呼んでいるんだろう。


 まあ別にいいけど。


 そんなことを思っていると後ろからギルドマスターが来た。


「おー、メルアじゃねぇか。この死体見ても大丈夫か? 結構グロいだろ?」


 確かに結構グロい。


「なんとか大丈夫です」


 本当に精神的にきた。普通に魔物とかだったら大丈夫なんだけど人となるとダメだなー。


「この死体は多分だがスキルを使って殺されてるな。と言っても、この世界じゃスキルを使って殺さないなんてのはほぼ無いけどな」


 やはりそうか。


 ん? 待てよ?


 なんでこの人はスキルを使われて殺されたって分かったんだ?


「なんでスキルを使って殺されたと分かったんですか?」


 仮に普通は分からないとしたらこの人が犯人だろう。


「あーそいつはな、慣れみたいなもんさ。スキルや魔法を使うと周りにその残滓的なのが残るんだ。それを慣れると見えるようになる」


 そんなのあるんか! 【見る者】使ったら見えるようになるかな?


 試しに使ってみる。すると周りにキラキラとした物が見えた。


「このキラキラ光ってるやつですか?」


 そう質問するとギルド長は目を見開いて


「見えるのか?」


 と聞いてきた。


「はい」


 と答えると


「いや〜お前には毎回驚かされるよ。流石精強のメルアだな」


 と言われた。


「あはは……」


 精強のメルアって名前めっちゃ広まってんじゃん。


 まあいいんだけどね。


「取り敢えず、この女性が誰に殺されたのか考えよう」


 そこから私や他の冒険者が集められ、ギルド内で会議が始まった。


「よし、早速だが誰があの女性を殺害をしたのかの会議を始める。まず、聞き込みをしてあの付近にいた人物はこの4人に絞られた」


 そう言って4枚の紙を机に出した。紙には人の顔が描かれている。


「1人目は、アレイ・シェード。2人目は、ルーファ・レベッカ。3人目は、イレイド・スファーレン。4人目は、サリース・ショーレ。以上の4人だ。そして恐らく、この中に犯人がいる」


 アレイ・シャード、ルーファ・レベッカ、イレイド・スファーレン、サリース・ショーレ。


 ……あれなんか見たことある名前があるぞ?


「あのー」


 そう言った瞬間全員が私見る。


「なんだ? まさか犯人が分かったのか?」


 ギルドマスターがそう言う。


「はい、多分」


 そう言うと周りがザワザワとし始めた。


「静かに!」


 ギルドマスターがそう言うと周りが静まりかえった。


 またこの状況かい。


 まあそれはそれとして


「多分ですがイレイド・スファーレンだと思います」

「何故そう思った?」


 まあそりゃ当然聞かれるよね〜。


「理由はもちろんあります。1つ目は私が今日ギルドミッションを受注した後、称号が欲しいと思って色々やっていた時に、彼の事を見かけており、さらに彼のMPは減っていました。2つ目は彼の称号の所に『素早い殺人』という称号があったからです。以上のことから彼が殺人をやったと思います」


 そう言うと皆


「う〜む」


 と唸(うな)り始めた。


 まあそうなるよね〜。


「よし、じゃあ彼女にイレイド・スファーレンを探して捕まえ来てもらおう」


 え? なんで?


「異議はあるか?」


「「「「「ありません!!!!」」」」」


 おいこの展開前にも見たって!!



 という事で街の中心に来たわけなんですれども。


 見つかる訳ねぇじゃん! 以外とこの街広いんだよ!? そん中から1人を見つけるなんて無理無理!


 でもまあやれって言われちゃったし、やったらなんか報酬貰えそうだからやるかー。


 取り敢えずどうしよう? 高いところにでも登るか。


【重力無効(サイレントグラビティ)】を使って1番高い所のてっぺんに乗る。


 うっひょー、高っかいなー!


 でもここからなら街を一通り見渡すことが出来そう。


 でもどうやって探すか……【見る者】を使ってもいいんだけど多分それをやるといろんな情報が入りすぎて脳が死ぬと思う。


 いや待てよ、【痛覚無効《ノーペインセンセーション》】しながらなら【見る者】使えば大丈夫かも?


 思いついたら取り敢えずやってみるとしよう!


 という事で【痛覚無効《ノーペインセンセーション》】を発動させる。そして、【見る者】を発動させた。


 するとおびただしい量の情報が入ってきた。


「ぬおお……」


【痛覚無効《ノーペインセンセーション》】のお陰で頭が痛くない。


 よぉーし、探しますか。


 そうして辺りをずっと見ていると……


「あっ! いた!」


 イレイド・スファーレンという文字が見えたので直ぐにそこに向かう。


【重力無効(サイレントグラビティ)】は本当に便利な魔法で、好きな方向に重力無効が出来るのだが、それはつまり、重力を好きな方向に解放しているのと同じだ。


 なので今私は横方向に重力を解放し、〝横〟に落ちている状態なのだ。


 うーん、ちと説明が難しいなぁー。


 そんな事を考えつつ、彼の前に降り立つ。


「なっ、なんだお前!?」


 まあそりゃ突然上から人が降りてきたら驚くわな。


 親方! 空から女の子が! 状態だしな。


「えーと、イレイド・スファーレンさんですか?」

「そっ、そうだが何だ? というか質問に答えろ! 誰なんだあんたは!」


 あー、なんかラノベとかだと雑魚的なポジションの人じゃん。


 多分だけど。


「私はメルアと言います。貴方を捕まえに来ました」


 ド直球過ぎると思うけど私にはこの位のセリフしか思い付かない······。


「うっ、うわぁぁぁぁぁ!」


 あー、逃げちった。まあそりゃそうか、捕まりたくなんてないもんな。


 という事で追いかける。

 こっちの方が足は速かったので結構簡単に追い詰められた。


「くっ、来るな!」


 いやいや、そう言われて行かないわけないでしょ。


「あっ、あぁー!」


 そう言って彼はナイフを持ってこちらに走ってきた。ここで【考える者】を発動する。


 彼の動きがスローモーションがかかったように遅くなった。


 そして後ろに回って杖でポカッと殴る。


 彼はドサッという音と共に地面に倒れた。


「よし、彼を冒険者ギルドに持ってこーっと」


 そう言いながら彼を無限収納袋に入れて冒険者ギルドに帰る。


「おっ、捕まえれたか?」


 入れた瞬間にそう聞かれた。


「はい、無事になんとか」


「そうか、そいつぁ良かった。まあお前が死ぬとは思ってなかったがな」


 まぁね、こんなやつ相手に私は死にませんよ。


 無限収納袋から彼を取り出す。


「よし、こいつだな。連れてけ」


 ギルド長がそう言うとどこからか少し大柄な人が来て彼を連れて行ってしまった。


「今回のはお手柄だ。報酬はそうだな……200000ベイルジでどうだ?」


「それで大丈夫です!」


 めっちゃ大金やんけ! ギルド長最高かよ!


「よし、200000ベイルジだ。またこんな事があったら頼むぞ」


 そう言われながら出て行った。


 そして宿屋に帰りながら今日の事を思い返していた。


 いやー、今日は色々あったなー。

 あっ、そういやギルドミッションの事をすっかり忘れてた。……明日でいいか。


そう思い宿屋のベットに寝っ転がり、寝た。


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