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13 両手持ち用の杖は誘導する

 そういや私って案外服を持ってないなぁ……。


 よし、ここで買っちゃおう。


 幸い所持金はめちゃくちゃある。


 ということで【見る者】で見まくった。


《名前:グラウゾーの皮服


 AP:60


 DP:300


 SP:―100


 効果:ノックバックを受けにくくなる》


 いや効果の部分は単純に重いだけだろ!


 重いからSP―100なんじゃねぇの!?


 とかいう感じでデメリット0なのは無かった。


 うーん、いっそのこと効果なしの服で良いかも。


 完全見た目重視。


 でもそうするといざって時が怖いよなぁー。


 むむむ……まあ、このままでいっか。


 因みにこの服はちゃんと洗濯している。


 まず服を脱ぎ、【完全水《パーフェクトウォーター》】を発動して部屋の中にぶちまける。


 これによってもう洗濯が終わる。


 原理は知らん。


 その後、【完全炎《パーフェクトファイアー》】を発動して火事にならないように乾かす。


 こんな感じだ。


 まさか【完全水《パーフェクトウォーター》】で洗濯ができるとは思わなかったが……流石【完全(パーフェクト)】と付いているだけはある。


 ただ私はこれをしている時に思うのだ。


 水とか炎を操れたらなぁー、と。


 実際私には今【完全炎《パーフェクトファイアー》】【完全水《パーフェクトウォーター》】【完全風(パーフェクトウィン)】【完全土(パーフェクトソイル)】の四つの属性の名前がついた【完全(パーフェクト)】魔法がある。


 そして今私が出来るのは出すだけ。


 操れはしないのだ。


 だからこれ、操れたら相当強くないっすか?


 でもね、私これだいぶ前に思って【操作(コントロール)】的なのを習得しようとしたんですよ。


 そしてらですね……


 はいそうです、【鑑定(アプレイザル)】の二の舞になりました。


 ……はぁー、なんでだ。


 操れたら絶対の強いのに。


 水を相手の顔に纏わり付かせて窒息死とか炎で視界遮ったり、風で浮いたり……いや浮くのは【重力無効(サイレントグラビティ)】でいいか。


 取り敢えず様々な使い道が生まれるのだ。


 是非とも! 是非とも欲しい!


 でもなー、これでまたあの【◯◯者】シリーズが来るのはなんか怖い。


 だってあの魔法だけ呼び方的なの書いてないんだよ!?


 怖くない!? ガチめな禁断魔法的な感じで!


 だからあんまり解放させたくはないんだよな。


 いやーでもそれであったとしても操作できるのは欲しい。


 でも一体どうやったら取得出来るだろうか?


 何かを操作する……いやー、でもこの世界に何かを操作するってあるのか?


 人を操作する事とかは魔法で出来るのかもしれないが流石にしたくない。


 まあしたところで【操作(コントロール)】が手に入るのかと言われれば違う気もする。


 なんか【非道(アウトラジェス)】的なのが手に入る気がする。


 うーん……魔物とかを誘導したら操作した事にならないかな? 餌とかで。


 少しやってみるか。


 ということで近くのお店で肉を買った。


「魔物の餌になりそうな肉を一つ」


 と言ったら出してくれたのだが……


 なんか肉の色が水色なんだけど大丈夫かこれ?


 食えるのかこれ。


 まあ魔物が食いそうな感じは……いや、無いな。


 魔物でも食わなさそうだ。


 ま、無いよりはマシって事で。


 魔物がいそうな街へレッツゴー!


➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖


 はい、こちら現場のメルアです。


 現在、水色の肉を空中に【重力無効】で浮かせて待っているのですが、一向に現れません。


 ちくしょうなんでだよ!


 やっぱあの色か! あの色が原因なのか!


 そりゃそうだよな! 水色なんて食欲失せるよな!


 よし、自分が餌になるか。


 まあSPも650あるし、なんとかなるでしょ。


 という訳で、魔物を探す事にした。


 んで、だいぶ探して目の前に頭が三つあって体がバカでかい犬がいた。


 まるでケルベロスである。


 というかケルベロスじゃね?


 そう言えば昨日のヌセラク大森林の時、あの巨大G野郎に対して【見る者】をしてなかったせいでステータスとか分からなくて少し苦戦したから使うとしよう。


【見る者】!


《名前:ケルベロス


 AP:2500


 DP:1500


 SP:2000


 魔法・スキル:【噛み付く(バイト)】【地獄の業火(ヘルファイアー)】


 称号:『地獄の番犬』 『百人殺し』》


 ふつーにケルベロスだったぁー。


 てか強くね?


 あんなのに手を出したら命が三つくらいは必要だろう。


 いやー、でも突然だけどほんと【重力無効(サイレントグラビティ)】は便利だなぁー。


 だって今……


 念の為浮いてなかったら食い殺されてたもん。


 そう、先程【見る者】を使用して相手のSPとかが異常なのは分かっていたので念の為浮いておいたのだ。


 そして今真下を見ると私がいた場所にもうケルベロスがいた。


 うっ、浮いといてとかった……。


 そしめケルベロスは鼻で何かの匂いを嗅ぐ仕草をした。


 な、なんの匂いを嗅いでるんだ……?


 すると凄い勢いで私が通ってきた道を走って行った。


 えぇ!? 私無視!?


 ていうかそっちには水色の肉しか……


 あれ、もしかして水色の肉で釣れた?


 うそぉ!? あんなんで!?


 匂いもなんだか変ではあったよ!?


 ケルベロスはああいう感じのが好きなの!?


 こう言うのもなんだけどきっしょ! センスイカれてんのか!?


 でもまあ釣られているなら良し!


 あとはこのまま先程適当に決めておいた場所まで誘導するだけだ。


【重力無効(サイレントグラビティ)】の向きを◯がある場所まで移動させる。


 一応【見る者】で見ているがちゃんと釣られている。


 ひゃっほーい! 成功だぁー!


 因みに適当に決めておいた場所には木の枝で作った◯(まる)がある。


 そこに先回りして、◯に入るように誘導したら何か良い称号が来ることを祈る。


 あと◯はあまり人が通らない所に作っておいた為


「ミステリーサークルを発見! これはきっと女神様のお告げだ!」


 なぁんて噂が流れる心配もない。


 そんなことを考えているうちに、ケルベロスは◯の目と鼻の先まで近づいていた。


 よし、そろそろだな。


 そう思っていると


「う、うわぁぁぁぁ!!」


 と悲鳴が聞こえた。


 ……嫌な予感しかしない。


 ◯の場所に行くと少年がいた。


 見た目的に12歳くらいだろうか?


 だぁー! なぁんでこんな場所にいるんだ!


 心の中で悪態を吐きながら少年の元へと飛ぶのであった。


 

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