2-6「スキルの詳細を知る②」
言語習熟の有能さと、それに反する今の孤独な現状に心持ち冷え込んだ心境を改め、次のスキルを調べる。
次は、ナビゲーションシステムとかないかなぁと冗談半分に考察したスキル『マッピング』である。
--------------------------------------------------------
『マッピング』
任意発動型。
スキル保有者の周辺地理をステータスボード上に表示する。ただし、指定すればステータスボードとは別に『マッピング』スキル専用のボードを出現させる事も可能。
尚、表示される周辺地理は、保有者の任意で表示範囲を広狭させる事が出来る。
周辺に居る人及び魔物の検索も可能だが、この場合、捜索範囲と内容によって相応の魔力を消費する(マップの表示自体に魔力は消費しない)。
--------------------------------------------------------
流石に、ナビゲーションシステムは搭載されていないようだ。
――――だと思ったけどね。
でも、とりあえずこのスキルがあれば迷子の心配はないわけで、おそらくは表示範囲を目いっぱい広げれば樹海の出口だってきっと判明する事だろう。
検索に関しては、どの程度、魔力を消費するのか検証が必要だが、仮に大した消費でないとなれば危険な動物――むしろ魔物と遭遇するリスクも減る。
上手く活かせば、この危機的状況脱出の糸口となるスキルと言える。
さて、次が今の俺の中での本命となるスキル、『鑑定眼』の出番だ。
---------------------------------------------------------
『鑑定眼』
任意発動型。
スキル保有者が目にした物及び人物の詳細を調べる事が出来る。
知る事ができる情報は多岐に渡り、物であれば『名前(種類)』『用途・効能』『レアリティ(レア度は☆で表記され、最大5つ☆)』、人物であるなら『名前』の他に『レベル』や『保有スキル』、『HP』及び『MP』の残量も知る事が可能。
ただし、この効果はスキル保有者のレベルに左右される為、格上の相手を鑑定する場合、全ての情報を知る事が出来るとは限らない。
また、対鑑定スキルの効果を有する妨害スキル及び魔術、魔道具によって情報を隠蔽もしくは改竄される可能性もある。
--------------------------------------------------------
レベルに準じるとは言え、相手を丸裸に出来る鑑定眼の有用さは言うまでもないな。
このスキルがあれば、最低限、食べ物の見極めには苦労しなさそうだ。
一か八かでその辺のキノコを喰って死ぬ、なんて失態はせずに済む。
――――このスキルの真価は、そこじゃない気がするけど。
今の状況では、その用途が一番重宝する気がする。
「さて、残りは意味不明な『運命天秤』か」
---------------------------------------------------------
『運命天秤』
固有特殊型。
万物の運命を操作出来る。
スキル発動時、天秤型の専用アイコンが出現し、対象の幸運・不運に干渉する。
天秤の傾きに応じて、対象の運命が大きく変動する。
このスキルによって改変した運気は、一定期間で反転してバランスが取られる。
--------------------------------------------------------
「なんだ、このスキル?」
思いの外、壮大そうなスキルである。
元々、意味不明なスキルが、詳細を見た事で余計に混迷してしまった。
常時発動でも任意発動でもない、固有特殊型という事なので、このスキルに関しては女神様から貰った俺専用のスキルという解釈が成り立ちそうだが…?
それにしても、万物の運命を操作って、無駄に過ごそうなスキルだな!
「天秤型のアイコン、ねぇ……どれどれ?」
スキルの発動方法すらよく分からないが、とりあえず目の前の樹に対して『運命天秤』の発動を念じてみる。
ピコン!
ステータスボードとは別に、天秤を模したアイコンが出現した。




