ミサキは見てた
ミサキから見た2人です。
私は、カサネとスオウと神官学校で同級生だったわ。
その当時は、カサネとは反目してたし、スオウは一部の人たち以外とは一線を引いていたから、親しいとは言えなかったわね。
え?カサネと反目してた理由?
私は商家の娘、神官の血筋じゃないわ。でも神官目指して頑張ってきたの。神官学校の寮では、学年首位のササラと同部屋になりたかった。サポートの意味でも同部屋になると思ってたの。
ところが、ふたを開けたらカサネでしょ?神官の家の娘なのに、なんでってなっちゃたのよねぇ。
しかも、アカネ先生の補佐として、日の隠れ里までの旅に同行するし。帰ってきたら、スオウと親しいわ、女王様のお茶会に呼ばれるわで、ムキになってたのかしらねぇ。ま、若気の至りって言うの?
カサネの舞は認めてたわよ。スオウと二人で舞い手に選ばれるのは当然だと思ってたわ。実際、あの《鏡の舞》は素晴らしかったもの。カルラ先生とライト先生の舞も見たけど、またちがう素晴らしさだった。
スオウは、ちょっと特殊な人ね。王の従兄弟って言うことがどういうことか、見習いのときからわかってたから、表面の付き合いはするけど、深くは付き合わない。告白されても、全部断ってたし。
気を許したのは、カサネとハーンとササラだけでしょ。ふふ、カサネはその中でも特別ね。カサネに向ける笑顔はあの頃から、ちがってたもの。
神官学校を卒業して、大神殿で神官してたのに、結婚した兄が入り婿状態になっちゃってね~、私が婿をとって、店を継いだわけ。教師として帰ってきたカサネとは、兄に振り回された妹ってことで意気投合したわよ。
カサネを手に入れようとするスオウは見ていて面白かったわ。城で、力解放して、貴族たちをびびらせたんでしょう?気持ちバレバレよね。でもカサネがぜんぜん気付かないんだもの。スオウ、あせってたわね。
そういえば、いつだったかしら。カサネとお茶してたときに、侍女達と誰が一番人気があるかって言う話になったの。王やカイ総督もステキだけど、やっぱり若い人では、騎士団長とスオウが人気を二分するのよね。
たくましい身体の武の騎士団長と、細身の知識派スオウねって言ったら、カサネが衝撃発言をしたのよ。
「あら、スオウも結構筋肉あるわよ。胸とかかたいし」ってね。
ええ、もう侍女とか動揺しちゃって…。お茶がこぼれてたわね~。
さすがにカサネも気がついて、「う、馬に乗せてもらうから、わかるのっ」て、あわてて説明したけど。しばらく、侍女達の間で論争になってたわね。
カサネの天然具合がわかるでしょ。
カサネが竜に攫われたとき? 店の者を見送りに来て、攫われたって聞いたから、それは心配だったわ。大丈夫だったって、神殿から連絡もらうまで、仕事が手につかなかったくらい。
スオウが、天竜と話をつけて、カサネを救出して…。カサネをべたべたに甘やかして離さなかったって話よ?騎士団長も認めて、これで、まとまると思ったのに。
シュウを初めてつれてきたときの話なんだけど。
あまりにも、カサネとスオウの特徴と同じだから、これは隠し子の噂が出ても仕方が無いと思ったわ。
いっそのこと、スオウと結婚して養子にすればって言ったら、王の従兄弟のスオウとは結婚できるはずが無いって言うの。
もう、何言ってるんだか。女王の被後見人が何言ってるのって、言っちゃったわ。
ついでに後で、スオウにもハッパかけといたの。カサネの前に出るとへたれるから。
まあ、結局その日に話がまとまったみたいね。
あ~、なんだか縁談まとめた親戚のおばさんみたいな気分。ほっとけなかったのよね~。
ま、これからは結婚式が楽しみだわ。うふふ、店のものも使ってもらえればいい宣伝になるしね。
きっと、素晴らしい式になると思うわ。
なんてったって、琥珀の舞姫と陽光の神官の結婚式ですもの!
ちゃっかり商売してるミサキでした。




