22:行動開始2
守達が策を煮詰めている最中、トコロテンは部屋の中央に座っていた。
木材とアルミパイプの究極の融合、勉強机という名の座席についていた。異世界に来てまでも勉強させられるハメになるとは、考えても居なかったトコロテンの表情はやや険しい。勿論、似通った世界に来たとはいえ健康診断のような醜態もアレなので有難いと言えば有難いのだが。
「でも、なんで中学生クラスなのよ……」
「テンちゃん、宜しくね」
ニッコリと喋りかけてくるのは野村の娘、実熊である。他のメンバーはこの時間帯は仕事で実熊と二人なだけで、蒋と千愛もこの部屋に来るハズだった。蒋は仕事優先はまぁわかるとして、何故トコロテンではなく千愛の方が仕事に呼ばれているのか納得いかない。
「通信教育って、どんなのだろうね」
「さぁ、どうなんだろうね?」
そっけなく返しつつ、教材である本をめくるが驚くほど違いが無い。あるとすれば。
「名前、姓名なんだねぇ……」
と、ぼやいてしまう。家庭科の本を開くと、料理名に人名が使われまくっている。勿論、トコロテンという名前をまっさきに索引で調べてしまう。
「そういえば、トコロちゃんの住んでた場所ではどんな料理があったの?」
「ん、確かに好きに呼んでいいって言ったけどコロコロ呼び方かわる子ね」
「へへ、試行錯誤中。それで、テンテンちゃんは」
「はいはい。料理名の話ね」
肩をすくめると、トコロテンはオーソドックスな食材から説明してやることにした。
タイムオーバー。イッテキマス




