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境界線の上  作者: 神無 乃愛
境界線の上
56/74

五十六


 半年後。

 戦いは一応収束した。

 また、仮初の平和の始まりである。


 ヴェルツレンの密命を帯びた人間はまた、各国へ散らばっていく。それが「彼ら」の役目だから。


 結局「個体チップ」はそのままになった。今度は産まれてすぐが義務になるらしい。

「相変わらず、アレはやだねぇ」

 女が呟いていた。

「あ、あんた。行かなくていいのかい?」

「行くさ! なんたって今日は婚約の日だ!」

 シャン・グリロ帝国の辺境にいた男が笑っていた。

「今度のヴェルツレン侯爵のお嫁さんは別嬪さんだからな!」

「今回は婚約だろ! お嫁さんじゃねぇよ」

「婚約するのにカーン帝国のお力借りたんだってよ。なかなか面白いご婦人だ」

「年上だってさ! 尻にしかれるかねぇ」

 国を跨いで笑いあえるのは今しかない。また、敵に戻る。

 ただ本当に主といただくのは「方舟」を操るヴェルツレン侯爵のみである。操れない愚か者は主ではない。


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