会話だけの百合創作
「だーれだ?」
「……手、離して」
「いいじゃん、一回だけ当ててみてよ~」
「はぁ……琴音でしょ」
「正解!流石はクラス一の才女、幸奈ちゃんだね!」
「こんなことするの、あんたしかいないから。琴音」
「それもそうだね」
「ほら、当たったんだから手を離して。暑苦しい」
「えぇ~、幸奈ちゃん冷たーい」
「今は夏。それにここは学校よ」
「……ってことは、家なら抱きつき放題ってこと?」
「……」
「あはは、冗談だよ。幸奈ちゃん、目が怖いってば」
「……手が出る前にやめなさい」
「はいはい、わかったよ」
「……ちょっと、髪から手を離して」
「いいじゃん、せっかくの綺麗な黒髪なんだから、ちょっとくらい触らせてよ」
「……はぁ。もう、少しだけよ」
「ふふ、さらさらで気持ちいい。それに、なんだかいい匂いがするね」
「そろそろいいでしょ。これ以上は怒るわよ」
「はーい。あ、そうだ。この後、どっか遊びに行かない?」
「どこへ?」
「最近オープンしたカフェなんてどうかな?」
「ふん……カフェねぇ」
「猫カフェらしいよ?」
「……本当に?」
「お、食いついた。興味津々だね」
「ぐずぐずしてないで、早く案内しなさい」
「ちょっと、服を引っ張らないでよ、伸びちゃうから……。流石は猫大好きっ子の幸奈ちゃん、豹変ぶりがすごいね」
「早く行こう」
「はぁ……はぁ……待ってよ幸奈ちゃん、歩くの速すぎ!」
「どこにあるの?」
「ちょっと息を……整えさせて。えーっと、あ!あそこじゃない?」
「よし!行くわよ!」
「待ってってばー!」
「セルフサービスなのね。よし!」
「待って待って、幸奈ちゃん、一度にそんなに買うの!?」
「ふふっ、猫ちゃん、お食べ……。あ、指を舐めてる。くすぐったい……」
「あはは、幸奈ちゃんの顔、完全にデレデレだね」
「琴音、見て。この子、自分から膝に乗ってきたわよ!」
「すっごく楽しそうだね。学校で有名な『氷の美少女』が、こんな顔するなんて誰が想像できるかな」
「……言っておくけど、他の人に言ったらどうなるか、分かってるわね?」
「うおっ、急に素に戻らないでよ。心臓に悪いなぁ」
「ふん!……よしよし、猫ちゃん~」
「……猫より、幸奈ちゃんの方が可愛いのに」
「……今、なんて言ったの?」
「えっ?な、何も言ってないよ?」
「もう一度言いなさい」
「聞こえてたんでしょ!」
「よく聞こえなかった」
「嘘だ!顔、赤くなってるもん!」
「……もう一度言いなさい」
「くっ……!その目は反則だって。わかったよ、言えばいいんでしょ、言えば!」
「ええ」
「ね、猫よりも……幸奈ちゃんの方が、ずっと可愛いよ!」
「ふ~ん」
「ちょっと、何その反応!『ふ~ん』って何!?」
「ふ~ん」
「だから!そんな変な目で見ないでよ!」
「ふふ、琴音も可愛いわよ」
「うぐぅ……殺して……」
「顔真っ赤な琴音、とっても可愛いわ」




