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一人
一人でいることは寂しいものです。
胸に穴が開いたような……という表現もある。
私の記憶にあるそれは、胸の中が冷たくて寒いだった。寝ていても起きていてもその感覚が無くならなくて、辛くて哀しくて切なかった。
それに耐えられなくなると「一人は嫌だ、一人は嫌だ、一人は嫌だよ、一人は……」と、一人で繰り返し言ったものです。
そんな状態も長く続けば慣れるものです……あるいは壊れるものです。
寂しいということは解っているのにそれを感じない。痛覚が無くなった感じです。
けれど、寂しさは確かにあって私の心を蝕みながら壊していく。
それに戸惑いを覚えたけど、楽になったのは確かだった。
でも、本当は何も解決していない。
その頃のわたしに比べると、今の私は寂しいということを感じる。
やはり、慣れたのではなく、壊れていたのだろう。それが直ってきただけのことだ。
弱くなったわけじゃない。むしろ、人間らしい強さを得たというべきだ。
もっと強くなりたいな。




