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第九話 「誘拐?」

「京平・・・?」

真はビルの上にいた。

守護霊と主のつながりが遠のいているのを感じていた。

そのままビルから跳躍で京平のいると思われる方向に行こうとするが・・


「待て」

國酔が正面に立ちはだかっていた。


「ちっ・・まだ動けるのか。」

だがその彼はかなりのダメージを受けていた。


「ああ 危ないところだった 危く消えてしまうところだったぞ」

真の烙印による爆発は一瞬の隙があった。

コンクリートの腕は、そのままでは爆発できないため、発火物質へと変化してから爆発する。

つまり変化の瞬間は、國酔は拘束がなくなるためその隙を突き脱出したというわけだ。

しかし爆風は受けるためダメージは受けてしまっていた。


「退いてくれ。主が遠のいてるんだ。」

これはお互いにいえることだ。

確率は低いが、守護霊が離れている隙に悪夢が襲ってくる時もある。

また、真は敵意を向けられないと戦えないため、前の時のように京平を助けるのが遅れる場合もある。どのみち主から離れるのはよくない。


「安心しろ 他にも人がいる」

つまり誰かの守護霊が守ってくれるということだ。


「・・私はあの車を追う。」


「通さん」

お互い傷ついた体で戦闘は避けたほうがいい。

相打ちになり、守る守護霊がいなくなっては、ただの喧嘩の被害が大きすぎる。

そんなこんやで膠着してしまった。

(ん・・・?)

京平は目が覚めると、事務所のような一室にいた。

体は椅子に縛り付けられて、手には手錠がはめられていた。

部屋はコンクリートがむき出しになっていて家具のひとつもない。

窓があり、景色からすると一階ではないようだった。


「気がついたのか」

榎本が視界に入ってきた。

椅子に体が縛り付けられているので視界が限られている。


「意外だったぜ・・・あんたがこんな趣味の持ち主だったんだな。」


「何の話だ。」


「街で学生をさらってきて拘束し、遊ぶんだろ?とうとうこっちに手を出しちまったか。」


「・・・言っておくが、ここにお前を連れてくるように仕向けたのは私ではない。あと私にそんな趣味はない。」

真顔で言ってきた。


「・・って誰がこんなことしたんだ?」

俺はこんなことされるような覚えはない。


「黙れ。」

当然の反応だった。ここでベラベラ喋って、後からやばくなるのはもう定番だ。

俺だって自分から榎本に話しかけたくない。

しかし暇だった!


「真は?」

それから榎本の守護霊も見えなかった。


「まだビルの上であろう。それぐらいつながりがあればわかると思うが?」

いちいち癇に障る奴だ。


「俺をここに連れてきてどうするんだ。」


「黙れ。」

やっぱり答えてくれなかった。


「いいじゃない、それぐらい教えても」

急に後ろから声がかかった。

はて、どっかで聞いた声だったが・・


「しかし・・もしものことがあると・・・」

榎本が焦っていた。

なんか愉快だ。


「こんにちは、坊や」

そこにいきなり三十過ぎの学校で見慣れた顔があった。

教頭、藤崎であった。


「そうか・・確かに先生の中では若くともね・・こういう趣味はよくないですよ。」

さすがに三十過ぎのおばさんはねぇ・・・


「言っておくけどそんな生易しいもんじゃないわよ。」

OH!爆弾発言。俺はいったいどうなってしまうのか・・・・


「あなたから霊力を吸い取るのよ。」


「は?・・・ああ、そうか・・くそ!」


「なんか棒読みだな」

榎本が突っ込んだが関係ない。

霊力を吸い取るだって?

「そんなことができんのか?」


「そうよ、まぁあなたはそのための機材待ちの被害者第一号ね。」

機材は届けられるのか。

それにしてもこの教頭の豹変振りには驚いた。いつもは気弱そうな笑みを浮かべているだけであった。

その背後に守護霊が見えた。


「こんにちは、金城君。」

なんとやさしそうな天使のような格好の優しそうな男であった。


「もうすぐだな」

榎本が声を上げた。


「後五分だ」


これでやっとプロローグ含め第十部です。

二桁になったということでこれまでよりもしっかりやって行きたいですねぇ。

ですが次は遅れるかもしれません(ぇ

ですが必死にがんばりたいです。

最後にこんな作品に目を通していただきありがとうございます!

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