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愛と悲しみのカルーラ  作者: ねこまんまときみどりのことり


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筋肉5人衆のその後

 演劇は無事に千秋楽を終え、その後の王妃の公演も終了した。けれどその後も脚本は新たに書かれ続け、昼メロ演劇は続いているのだった。次回の脚本はかずさではなく、マジマが長く構想してきた渾身の一作である。実生活を綴った、ドロドロの恋愛にファンタジー要素を加えた救国物語である。



 演劇は大好評で、右の小劇場→左の小劇場→中央劇場と矢印が進む方をベテランが演じる。そして料金もそれに応じて上昇するのだった。演劇が認められて左の劇場に代わり、その後中央劇場へ主演し、帝国劇場に出る役者も育っていくのだった。

 素人が自分の力を磨ける、修行場と言っても良いだろう。何しろ端役でも、手伝いの裏方でも、十分な給金が支払われるからである。すぐに演者になる自信がなくても、周囲で学ぶ機会もあるからだ。けれどまずは、当たって失敗する挫折を経験するのが、一番の近道のような気がする。あのM5(筋肉5人衆)と呼ばれる若者達のように。



 小劇場は殆どが素人であるが、帝国劇場から来てくれた演技指導のマジマにより、短期間でレベルが上がっていった。リンダ夫人の伝手による特別指導だったが、マジマも素人を育てる楽しさに目覚め、月に数回訪れることになったのだ。


 例のM5(筋肉5人衆)はその後、演技は上達したが右の劇場から移動はせず、後輩の指導に当たっていた。ミランダ、ガッドレー、アパッチも、小劇場で時々手伝いに入る程度である。

 若者達の方は役者になりたい訳ではなく、夢に向かって資金を貯めていただけだし、ミランダ達は立ち上げに参加した形なのだ。今はリンダの護衛や諜報員達も参加したがり、主要の3人は脇役に甘んじているが人気は不動であり、時々準主役も演じている。



 演劇やパーミテーションの活動により、小金が貯まった筋肉5人衆は、別々の道を歩き始めていた。


 アクアの場合

 侯爵家次男。真面目イケメンだが、幼い時からの女子の強アタックによりトラウマがある。そっち方面の、迫ってくる女子が苦手。

          ↓

 彼は多くの老若男女と関わることで、トラウマを克服した。世の中にはいろんな人がいると思えたらしい。

 今は王宮の文官となり、時々剣の指導を役者の若者に行っている。




 デュマリの場合

 子爵家三男。可愛いもの大好きの流され男子。友人のアクアにくっついて、ルフランの親衛隊から演劇に巻き込まれた。

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 自分に自信がなく流されるままに生きることを止め、演劇を通じて歌う楽しさに目覚めた。元々母親の影響でピアノを弾いていたが、今は演劇の幕間に劇のイメージに合わせた演奏を行い、歌も合わせて口ずさんでいた。

 教員免許を取り、今は学園の教師をしている。



 トゥアイスの場合

 男爵次男。僕口調の甘えっ子口調。でも本当は野心家。

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 毒舌なのに、童顔で目が大きく可愛い雰囲気で誤魔化していたが、ダンジョンに連れて行かれ大きな声を出してから、素を出す喜びに目覚めていた。

 その後は持ち前の知力を活かし、マジマと相談しながら脚本を書く仕事に就いた。元々論理的思考や情報収集力が高く、流行りにも敏感。ひっそりと人の中に溶け込み、世間話に聞き耳を立てることもあるが、本を開きながらの擬態するので完璧である。バレそうになっても可愛い顔でニコリと微笑めば、うやむやになってしまう魅力が開花していた。アパッチにスカウトされ、リンダ夫人の特別諜報員として活動している。

 

 


 レッドラの場合

 大商家の長男だが、平民。アルカイックスマイル修得済みの腹黒。

           ↓

 劇場で売っているフィギュアやぬいぐるみ、本やパンフレット、魔石を使った録音機能付きの魔道具等の通信販売事業を提案し、リンダとかずさ、水樹と相談して提携することになった。元々が親が大商人なので伝手持ちである。優れたブレーン達も抱えており、安定した売り上げを誇っている。クリーンな商売で売り上げも上昇中。商会は実力重視なので、弟妹に一歩リードである。




 ビネガーズの場合

 医師の長男だが、平民。筋肉多めのやや強面で天才。

           ↓

 人助けをしたくて医師を目指していた。しかし平民の為、学費は自分で稼ぐように言われ、貯蓄に励んでいたが、ダンジョンに行ってから意識が変わる。半ば無理矢理に演劇にも参加し、多くの人と作品を作る楽しさを知った彼。だがそれよりも、ダンジョンでの生活に関心を持つようになっていた。

 学園を卒業後、ガットレーに師事し冒険者登録をしてから、ダンジョンや大森林へ付き従う従者になっていた。必然的にアパッチがいつも通り(ガットレーの)護衛となり、時々ミランダも加勢する状態なので、だいたい4名で活動することが増えていた。


 彼は辛い修行を乗り越えて3人に認められ、今後は必要時にリンダ夫人の護衛に加わることが決まる。医師よりも表では冒険者を選び、裏では隠れて行動する裏の護衛になったのだ。

 鍛えられた厚い筋肉と治癒魔法が使える彼は、今後ガットレーの後任になる予定だ。但し本人には知らされていない。美形と言われるM5だが、彼は筋肉で厳つい感じであり、趣味じゃないわと言う婦女子も多い。


 まずはリンダの護衛に就くが、将来的にアクアリーネの護衛になる予定である。アクアリーネの周囲にはいない種類の顔であり、途中まで医師試験の勉強を難なく熟していたので、知力は優れている。

 アクアリーネに美形認定されていないことも、ティンクミリィより確認されており、将来の婿候補の一人になっている。これも本人には知らされていない。


 婿になる前には、リンダのお抱え医師について技術を教授されながら、免許取得することを課せらされるだろう。


 アクアリーネはテュリンベイルを大事な友人だと思っているが、美形が苦手なので顔は好みではない。なのでかずさ (カルーラ)とは、ライバルになる展開は今後もないのだった。







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