聞き込み調査①探偵社記録書
「では、樋口。周辺の聞き込みから行くぞ。」
「はい、わかりました。」
そこから私たち二人は聞き込みを続けるも、成果がなかった。
「どうします、井口さん。」
「うーん、小学校とかに聞き込みに行ってみるか。いじめられていたという可能性も捨てきれないし。」
「そうですね。ではアポ取ってきます。」
そこから数日後、小学校の先生一人と話す事となった。
待ち合わせのカフェで先生の到着を待っていると、
「すみません遅れてしまって、野口よしみといいます。1年生の担任の先生をしています。いじめの可能性があるとのことですので一応詳しく教えていただけませんか?」
「こちらこそお時間取っていただきありがとうございます。」
そう言いながら名刺を渡し軽く挨拶をすました。
「あの、いきなりなんですがこの日記を見ていただけませんか?」
「わかりました。」
パラパラと読みながら、どんどん顔色を悪くしていった。
「あの〜どうされました?」
樋口がそう言いながら軽く肩に触った。
『ビクッ』
口元を抑えながら、震えだす野口さん。
「どうしてそんなに怖がっているんですか?」
そう聞いても何も話さない。
電話番号が書かれた紙を渡し、走って帰ってしまった。
「どうしたんですかね。見ただけであんなに震えて。」
「わからんが、なにか知ってそうではあったな。」
「なんとか、教えてもらいたいんですがね〜。」
「小学校低学年に狙いを絞って聞き込みをしてみるか。」
◆◇◆◇
<佐藤八百屋のおばさん>
「あの最近、様子が変な子どもやいじめられてる子どもなど心当たりありませんか?」
そう言いながら、日記帳を見せる。
「知らないよ。変な子どもたちも見てない。でも教会の信徒が教本配りならしてたね。最近はしてなかったんだけどね。」
「あはは、すみませんお時間いただいてしまって。」
<精肉店東谷の店主>
「最近、いじめられてる子どもや姿を見なくなった子ども、様子が変だった子など心当たりないですか?」
「ないな。」
そう言いながら、日記を見せた。
少しだけ中身を見てもらった。
「知らねーよ。変なことに巻き込んでくるな。」
「すみません。お時間いただきありがとうございます。」
あるページのときに反応があった気がしたんだけど、気のせいだろうか。
<近所の子ども>
「ちょっとお話聞いてもいい?」
樋口が優しく声をかけた。
「いいよっ」
「小学何年生かな?」
「1年生!」
「最近いじめられてる子とかいる?」
「いないよ。でもね最近新しい遊び教えてもらって楽しかった。」
「そっか。良かったね〜。」
手がかりなしと。
<最近引っ越しに来たおばさん>
「子どものことについて聞きたくて。」
そう言いながら、日記を見せた。
「これどこで拾ったんでしょうか?」
そう言いながら、複雑そうな目で見てくる。
「いじめられている子が助けてもらえるように捨てたのかな?と。思いまして個人的に調査をしてるんです。拾ったのはうちのお客さんですね。」
そう言いながら、名刺を見せた。
「すみません。最近こちらに引っ越ししてきたばかりであんまりお役にたてないです。子どももいませんし。」
「そうですか。ご協力ありがとうございます。」
「こんなことでいいならね。」
他に当たろうとしたら、呼びかけられた。
「水なんですけど、口つけてないですしさっきコンビニで買ったばかりです。もらってください。応援してます。」
そこから、山が多くてウォーキングに行くのが楽しみだとか、協会が多いみたいな話とか、地域の方がみんな優しくてなどなど、足止めを食らってしまった。
「話長かったすね〜」
「そうだな。それも仕事のうちだ。」
二人で笑いながら今日の調査を終えた。




