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ちゃんと自分の力を、見ておこう

さて、デブを撃退した僕にはある疑問があった。

自分の超能力がどういう性質をもつかについてだ。


「クッソ何でついさっき、使えなかったんだ?」

せっかく超能力が使えるようになったっぽいのに、使えない時がある。

例えばデブ男に殺されかけた時は死ぬギリギリまで使えなかった。


この力がいざという時に役に立たないなら、ピンチの時それに頼るのは危険すぎる。

だから一度研究して、ちゃんとどういう力なのか見極めた方がいいんだと思う。


試しに近くのティッシュを見て手で取る感触をイメージする、ティッシュは浮かび上がった。

頭痛はちょっとしたもの程度で済んだ。


「おお!」

やっぱり使えるじゃん、この超能力。

僕は自分のアホ毛をさわってみる。

その行動に特に意味はない、うれしかったゆえの奇行だ。


そしてその仕草をした瞬間ティッシュは地に落ちた。


落ち着いて分析しよう。

意識がもうろうとしてる時と喜んでるときには使えないんだけど、その共通点は?


「力は相当集中しないと使えないのか?」

集中が必要という仮説を立てる、これはたぶん当たってると思う。

殺されかけた時”何とかしなきゃ”っていう思いのみが心に浮かんだ時に、ようやく超能力が使えたっぽくてどうにかなったし。


それと今気づいたけど、軽いものを動かしても頭痛がほぼしない。

つまり重いものを動かすほど脳への負担が大きいんだ。


僕は突然発動した自分の力を受け入れていた。

なぜそんな力が目覚めたかなんて大して気にしていない

多少は気にしているが、どうして使えるかよりどて使えるかのほうが

大事、そんなことを感じている


「……しかしこれって、サイコキネシスってやつだよな?ほかにも何かできたりしないかな?」

僕は一応いろんな超能力を試してみた、ヒーリング、パイロキネシス テレパシーなどなど様々なものを。


結局のところ、サイコキネシス以外はできなかった。


たしかに僕がこれまでつかって来た力はほぼサイコキネシスだろう、墓場の女の腕を折ったり、僕が振るナイフの速度を上げて威力をあげたりしていたのだ。


墓場の女を殺した後に見えた謎の映像については、いったん考えないでおく。

サイコメトリーとかの可能性もあるけど、使えるようになる気がしない。


サイコキネシスだけはちゃんと使えそうだ。

まぁあんまり重たいものをうごかそうとするなら超能力使わずやった方が早い程度につかれたり、万能じゃないけど。




はは、まぁ……いいさ。

何のために、どうして生まれた力かわからないが、活用させてもらおうと思う。



僕はワクワクしていた、超能力というとんでもないものが使える事に、そしてこれから来るであろう戦いに。


親が死んだっていうのになぜかまったく気にならなかった。

別に悪い親じゃなかった、温かい家とご飯、そして愛をくれた親だったのに。


もしかしたら僕は、とっくの昔にぶっ壊れていたのかもしれない。

もうこの魂の形はきっと変えられない。


―――――――――――――リョウトの知らぬ場所にて


その頃、デブ男はリョウトの匂いを思い出していた。

何度も何度も、あの匂いを思い返し続ける。

殺すために。

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